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FirstClassのインストールと起動



サーバとインターネットサービスのインストール場所
FirstClassサーバとインターネットサービスは、別々のマシンにインストールすることも、1つまたは複数のプロセッサを搭載した同じマシンにインストールすることもできます。それぞれの場合における最低要件はリリースノートに記載されていますが、システムの実際のパフォーマンスは、ハードウェアの性能とシステムの利用頻度によって異なることにご注意ください。
FirstClassサーバとインターネットサービスを別々のマシンにインストールする場合は、どちらを処理能力の高いマシンにインストールすべきか検討してください。例えば、システムを主にWebサーバとして使用する場合は、インターネットサービスを処理能力の高いマシンにインストールすることをお勧めします。FirstClassユーザによるサーバの利用が多くなる場合は、ディスク容量の大きいマシンにサーバをインストールすることをお勧めします。
FirstClassサーバのインストール中に、FirstClassサーバとインターネットサービスのどちらかをインストールするのか、両方をインストールするのかを尋ねる画面が表示されます。
FirstClassサーバとインターネットサービスを同じマシンにインストールする場合は、[FirstClass server and Internet Services]オプションを選択してください。
FirstClassサーバとインターネットサービスを異なるマシンにインストールする場合は、[FirstClass server only]オプションを選択して、FirstClassサーバをインストールします。インターネットサービスのインストールは他のマシンで行います。インストール画面が表示されたら[FirstClass Internet Services only]オプションを選択してください。
2102006_15909_0.pngWindows
Windowsドライブのルートにインストールしてください。



Windowsでのサーバのインストール
FirstClassサーバをインストールするには、サーバインストールプログラムを実行し、画面の指示に従ってください。
Windowsサーバの起動
FirstClassサーバアプリケーション(fcs64.exe)は、サーバマシンのデスクトップの[FCServer]フォルダ内にあります。また、このアプリケーションのアイコン(下図)がサーバマシンのデスクトップに表示されます。
08062011_55234_0.jpg
サーバを起動するには、アイコンまたはファイルをダブルクリックするか、Windowsのスタートメニューから[FirstClass Server]を選択します。コンソールウインドウが開き、サーバ実行中のアクティビティとエラーメッセージが表示されます。



Macでのサーバのインストール
Macでのfcadminユーザの作成
MacにFirstClassサーバをインストールする前に、「fcadmin」という名前のユーザを作成し、このユーザでMacにログインする必要があります。fcadminユーザを作成するには、以下の操作を行います。
1 [アップルメニュー]>[システム環境設定]>[アカウント]を選択します。
2 [新規ユーザ]をクリックして、[新規ユーザ]フォームを開きます。
3 ユーザのロングネームとショートネームを入力します。
ロングネームは任意の名前にできますが、「FirstClass Administrator」にすることをお勧めします(このヘルプでは、「FirstClass Administrator」という名前にしたものとして説明を続けます)。
ショートネームは必ず「fcadmin」にしてください。
4272004_110434_1.png注意
このショートネームを正しく登録しないと、FirstClassをインストールできなくなります。
4 ユーザのパスワードを入力します。
FirstClassのインストールやその他の管理作業を行う際に、このパスワードの入力が求められるようになります。
5 [管理を許可するユーザ]を選択します。
4272004_110434_1.png注意
この設定を行わないと、管理者権限が付与されないため、FirstClassをインストールできなくなります。
6 現在のユーザアカウントからログアウトし、fcadminでログインしなおします。
Macサーバのインストール
インストーラは、FirstClassサーバとインターネットサービスを「すぐに動作」できるようにするため、[システムプロファイル]フォームと[インターネットの基本設定]フォームの適切なデフォルト設定を判断します。そのため、これらのデフォルト設定を確認する画面がインストール中に表示されます。インストールが完了したら、これらのフォームを開いて、設定を変更する必要がないかどうか確認してください。
また、サーバとインターネットサービスをマシンの再起動時に自動的に起動するかどうかを尋ねる画面も表示されます。デフォルトでは、サーバとインターネットサービスは、Macにログインしているユーザがいない場合でも、マシンの再起動後にバックグラウンドで実行されます。
06092010_122716_1.png注意
インストール後にサーバやインターネットサービスの「自動起動」を無効にすることもできます。そのためには、[Library]フォルダ内にある[StartupItems]フォルダで、[FirstClass Server]フォルダや[FirstClass Internet Services]フォルダを削除します。
サーバをインストールするには、以下の操作を行います。
1 [Install FirstClass Server.command]をダブルクリックして、インストーラのスクリプトを開始します。
2 画面の指示に従って操作します。
[Enter]キーを押してデフォルトの設定内容を確認する以外の操作が必要になることは、ほとんどありません。
3 インストール作業の終了後にMacマシンを再起動して、サーバかインターネットサービスを自動起動させるか、またはインストーラによって作成されたデスクトップアイコンから、サーバとインターネットサービスを手動で起動します。
06092010_122716_1.png注意
インターネットサービスをインストールしたマシンで他のHTTPサービスまたはFTPサービスがすでに有効になっている場合、予約済みのポートをインターネットサービスが開くことはできません。競合しているサービスが無効にするには、[アップルメニュー]>[システム環境設定]>[共有]を選択して、該当するサービスを無効にしてください。
Macサーバの起動
デフォルトでは、Mac版のインストーラによって、サーバとインターネットサービスはシステムの再起動時に自動的に起動します。ログインしているユーザがいなくても、サーバとインターネットサービスはマシンの再起動後にバックグラウンドで実行されます。また、サーバを手動で起動することもできます。
FirstClassサーバのアプリケーションは、[FirstClass]フォルダの[Library]フォルダ内にあり、名前はfcsdです。fcsdは、完全なUnixデーモン(サービス)として実行されます。また、インターネットサービス(fcisd)は、アプリケーションとしてバックグラウンドで実行されます。
fcsdを直接起動することもできますが、Macのデスクトップにある[FirstClass Server Start]エイリアスを利用することをお勧めします。デスクトップには、以下のエイリアスが作成されます。
FirstClass Server Start62204_93826_0.png
FirstClass Server Stop62204_93851_1.png
Internet Services Start62204_93945_3.png
Internet Services Stop62204_94001_4.png
Status of FirstClass Services62204_40306_0.png
また、(内蔵の)シェルスクリプトを利用して、サーバとインターネットサービスを起動および停止したり、動作状況を確認したりできます。そのためには、以下の操作を行います。
1 [移動]>[アプリケーション]を選択します。
2 [ユーティリティ]フォルダにある[ターミナル]アプリケーションをダブルクリックします。
3 以下のどれかのコマンドを入力して、[Enter]キーを押します。
パスワードの入力を求められたら、fcadminユーザのパスワードを入力してください。
利用可能なコマンド
? fcsctl start:サーバを起動
? fcsctl stop:サーバを停止
? fcsctl status-サーバの状態をチェック
? fcisctl start-インターネットサービスを起動
? fcisctl stop-インターネットサービスを停止
? fcisctl status-インターネットサービスの状態をチェック
06092010_122716_1.png注意
サーバとインターネットサービスを起動および停止できるのは、ルートユーザかマシンの管理者権限を持つユーザだけです。サーバとインターネットサービスは、起動したユーザにかかわらず、ルートユーザ権限または管理者グループ権限で起動されてから、起動したユーザのユーザ権限で実行されます。その後は、予約済みのIPポートを開くときのみ、ルートユーザまたはそれに相当するアクセス権限に切り替わります。現時点では、fcadminユーザのみがサポートされているため、手動でのサーバとインターネットサービスを起動できるのはこのアカウントのみです。



Linuxでのサーバのインストール
Linuxでのfcadminユーザの作成
FirstClassをインストールする前に、Linuxで「fcadmin」という名前のユーザを作成し、このユーザでLinuxにログインする必要があります。以下の手順はLinuxのディストリビューションによって異なりますが、ここではRedHat 9.0での手順を説明します。
1 ルートでログインします。
2 [System settings]>[Users and Groups]を開きます。
3 [Add User]をクリックして、[New User]フォームを開きます。
4 [User Name]に「fcadmin」と入力します。
572004_44255_0.png注意
ユーザ名を正しく登録しないと、FirstClassをインストールできなくなります。
5 ユーザのフルネームを入力します。
フルネームは任意の名前にできますが、「FirstClass Administrator」にすることをお勧めします(このヘルプでは、「FirstClass Administrator」という名前にしたものとして説明を続けます)。
6 fcadminアカウントのパスワードを入力します。
7 [OK]をクリックします。
8 ユーザの一覧でfcadminユーザをダブルクリックします。
9 [Groups]タブで[adm]を選択します。
7202010_20004_0.png注意
Linuxのディストリビューションによっては、[adm]グループが存在しないことがあります。このグループが一覧の中に存在しない場合は、追加してから「fcadminユーザ」をこのグループのメンバーにしてください。
572004_44255_0.png注意
この設定を行わないと、fcadminに管理者権限が付与されないため、FirstClassをインストールできなくなります。
10 [OK]をクリックします。
11 ログアウトします。
Linuxサーバのインストール
インストーラは、FirstClassサーバとインターネットサービスを追加設定なしに動作できるようにするため、[システムプロファイル]フォームと[インターネットの基本設定]フォームの適切なデフォルト設定を判断します。そのため、これらのデフォルト設定を確認する画面がインストール中に表示されます。インストールが完了したら、これらのフォームを開いて、すべての設定が正しいことを確認してください。この作業は必須ですが、長い時間がかかることはありません。
以下の操作を行って、FirstClassをインストールしてください。
1 fcadminでログインします。
2 インストールファイルをダウンロードします。
3 ターミナルウィンドウを開きます([Applications]>[System Tools]>[Terminal]を選択)。
4 インストールファイルをダウンロードした場所に移動します。
5 「tar xzf ファイル名」と入力します。
7202010_20004_0.png注意
ファイル名には拡張子を付けてください。
この操作によって、インストールスクリプトと「files」フォルダが作られます。
6 「su」と入力して、ルートアカウントにアクセスします。
7 パスワードを求められたら、ルートのパスワードを入力します。
8 「./installer」と入力して、インストーラを実行します。
7202010_20004_0.png注意
「./」は必ず付けてください。
9 画面の指示に従って操作します。
[Enter]キーを押してデフォルトの設定内容を確認する以外の操作が必要になることは、ほとんどありません。
10 インストールが完了したら、[Ctrl]+[d]キーを押すか「exit」と入力してルートのシェルを終了し、fcadminに戻ります。
11 「adm」グループをfcadminアカウントに追加してから一度もログアウトをしていない場合は、FirstClassサーバを起動する前にログアウトし、fcadminでログインしなおす必要があります。
Linuxサーバの起動
FirstClassサーバのアプリケーションは、[/opt/fcsd]フォルダ内にあります。名前はfcsdです。fcsdは、完全なUnixデーモン(サービス)として実行されます。また、インターネットサービス(fcisd)は、アプリケーションとしてバックグラウンドで実行されます。
fcsdを直接起動することもできますが、Linuxのデスクトップにある[FirstClass Server Start]エイリアスを利用することをお勧めします。デスクトップには、以下のコマンドのエイリアスが作成されます。
? FirstClass Server Start
? FirstClass Server Stop
? Internet Services Start
? Internet Services Stop
? Status of FirstClass Services
また、内蔵のシェルスクリプトを利用して、サーバとインターネットサービスを起動および停止したり、動作状況を確認したりできます。そのためには、以下の操作を行います。
1 ターミナルウィンドウを開きます([Applications]>[System Tools]>[Terminal]を選択)。
2 以下のどれかのコマンドを入力します。構文は、「/usr/sbin/fcsctl コマンド名」となります。
パスワードの入力を求められたら、fcadminユーザのパスワードを入力してください。
利用可能なコマンド
fcsctl
? /usr/sbin/fcsctl start
サーバを起動します
? /usr/sbin/fcsctl stop
サーバの標準シャットダウンを行います(すべてのユーザをログオフ後にシャットダウン)
? /usr/sbin/fcsctl force
サーバの高速シャットダウンを行います
? /usr/sbin/fcsctl status
サーバの状況(実行中か実行中でないか)を確認します
? /usr/sbin/fcsctl pause
すべてのミラーリングを一時停止します
? /usr/sbin/fcsctl continue
すべてのミラーリングを再開します
? /usr/sbin/fcsctl help
利用可能なfcsctlコマンドを一覧で表示します
fcisctl
? /usr/sbin/fcisctl start
インターネットサービスを起動します
? /usr/sbin/fcisctl stop
インターネットサービスの標準シャットダウンを行います(すべての接続をログオフ後にシャットダウン)
? /usr/sbin/fcsctl force
インターネットサービスをすぐに停止します
? /usr/sbin/fcisctl status
インターネットサービスの状況(実行中か実行中でないか)を確認します
? /usr/sbin/fcisctl help
利用可能なfcisctlコマンドを一覧で表示します
06092010_122716_1.png注意
サーバとインターネットサービスを起動および停止できるのは、ルートユーザかマシンの管理者権限を持つユーザだけです。サーバとインターネットサービスは、起動したユーザにかかわらず、ルートユーザ権限または管理者グループ権限で起動されてから、起動したユーザのユーザ権限で実行されます。その後は、予約済みのIPポートを開くときのみ、ルートユーザまたはそれに相当するアクセス権限に切り替わります。現時点では、fcadminユーザのみがサポートされているため、手動でのサーバとインターネットサービスを起動できるのはこのアカウントのみです。



FirstClassクライアントのインストールと起動
FirstClassの管理にはFirstClassデスクトップクライアントを使用するため、次にこのクライアントをインストールする必要があります。このクライアントは、サーバマシンにインストールすることも、サーバにアクセスする他のすべてのマシンにインストールすることもできます。
7202010_20004_0.png注意
クライアントは、WindowsとMacで利用できます。Linuxサーバをインストールした場合、その同じマシンにクライアントをインストールすることはできません。
クライアントをインストールするには、クライアントインストールプログラムを実行し、画面の指示に従ってください。
クライアントを起動するには、マシンのデスクトップ上に作成されたクライアントのアイコンをダブルクリックします。
ログイン画面で、以下の操作を行って、サーバへの接続を設定します。
1 [設定]をクリックします。
2 使用する接続の種類を[接続方法]から選択します(ローカル接続の場合は[LocalNetwork.FCP])。
3 サーバのアドレスまたはドメイン名が[サーバ]に表示されます。
4 [保存]をクリックします。
この接続情報は、デフォルトの設定ファイルであるhome.fcに保存されます。接続の種類は、その接続名の設定ファイルに対応しています。クライアントの接続と設定ファイルについて詳しくは、クライアントを使用してサーバに接続した後、オンラインヘルプのクライアントヘルプで参照してください。
これで、管理者としてログインする準備ができました。



管理者としてログイン
572004_44255_0.png注意
利用しているFirstClassクライアントソフトウェアがFirstClassサーバより前のバージョンである場合は、アップグレードしてください。システムの管理を正常に実行するには、サーバと同時期にリリースされたクライアントソフトウェアを使用する必要があります。
FirstClassサーバをインストールすると、管理者用に以下の特別なユーザアカウントが作成されます。
? ユーザID:admin
? パスワード:admin(必ず変更してください)
? ユーザ名:Administrator
4272004_110434_1.png注意
ご利用のシステムのセキュリティを守るため、管理者アカウントのパスワードはログイン後すぐに変更してください。変更するには、[ツール]>[パスワードの変更]を選択します。変更したパスワードは誰にも知られないようにしてください。接続設定ファイルにパスワードを保存しないことをお勧めします。
管理者のパスワードを忘れた場合は、以下の操作を行ってリセットできます。
1 サーバのコンピュータでResetPW.baというテキストファイルを作成します。
2 このテキストファイルに以下の内容を入力します。
PUT USER ADMIN 1217 0 newpw
newpwは新しいパスワードです。
3 このファイルをコピーし、[\FCNS\Server\Batch]フォルダに移動します。
4 サーバをシャットダウンします。
5 サーバを再起動します。
サーバの再起動時にこのコマンドが実行され、新しいパスワードを使用して管理者としてログインできるようになります。
81203_40013_5.png        警告
管理者アカウントの名前、パスワード、ユーザIDを変更することはできますが、このアカウントを絶対に削除しないでください。削除してしまうと、管理者としてログインできなくなるため、サーバの再インストールが必要になります。
Webベースのクライアントで管理者アカウントにログインすることもできますが、すべての管理作業を行うには、FirstClassデスクトップクライアントを使用する必要があります。
データが失われないようにするため、個人用ユーザアカウントを作成して、個人的な日常業務にはそのアカウントを使用することをお勧めします。管理者アカウントは、管理作業を行うためにのみ使用してください。



サーバのライセンス設定
FirstClassサーバを正しく動作させるにはライセンスが必要です。ライセンスによってFirstClassサーバが登録され、購入した機能の種類とシステムに接続できるユーザ数が設定されます。
登録済みのFirstClassサーバにはライセンスを追加できます。ただし、ライセンスを追加できるのは1つのサーバのみです。ライセンスファイルは特定のサーバシリアル番号に関連付けられているため、2つ以上の異なるサーバに同じライセンスを同時に追加することはできません。
ライセンスの情報は、[システムプロファイル]フォームの[ライセンス]タブで確認できます。
06092010_122716_1.png注意
ゲートウェイや各種サービスの接続には、ライセンスは必要ありません。
ライセンスの種類
ライセンスファイルには、.KEYファイルと.LICファイルの2種類があります。
.KEYファイルはサーバライセンスで、最初にシステムに追加するライセンスです。他のライセンスはすべて.LICファイルで、.KEYライセンスを適用した後に任意の順序で追加できます。
FirstClassは、次の種類のライセンスをサポートしています。


ライセンスの種類
説明
有効期限付きサーバライセンス
サーバによっては、有効期限付きのサーバライセンスが設定されていることがあります。このライセンスは、通常のレギュラーユーザライセンスに更新する必要があります。有効期限付きサーバライセンスでは、サーバの利用期間に制限がありますが、基本的な利用可能制限数や利用できる機能に制限はありません。有効期限付きサーバをご利用のお客様には、有効期限と更新用ライセンスの購入に関する通知が送られます。この通知が届いたら、有効期限が来る前にライセンスを更新してください。
レギュラーライセンス
システムに同時にログインできるレギュラーユーザのユニークユーザ数を指定します。
7202010_20004_0.png注意
ライセンス制限はユニークユーザにのみ適用されます。つまり、複数のデバイスからFirstClassアカウントにログインしても、使用されるライセンスは1つのみです。例えば、FirstClassクライアントを使用してログインしながら、Webブラウザを開いてコミュニティに参加し、同時にiPhone向けクライアントを使用している場合、どれも同じアカウントに接続しているため、使用されるライセンスは1つのみになります。
リモートライセンス
システムに同時にログインできるリモートユーザのユニークユーザ数を指定します。
High Capacity Serverライセンス

このライセンスは、レギュラーユーザのユニークユーザ数が500を超える場合か、登録グループ数が300を超える場合に必要です。設定する予定の追加ユーザ数に対して十分なメモリがあることを確認してください。すでに500のユーザを設定している場合は、サーバマシンが500を超えるユーザに必要なシステム要件を備えていることを確認してから、High Capacity Serverライセンスを追加してください。
High Capacity Serverライセンスを登録すると、最大で2500のユニークユーザを設定できるようになります。また、300を超える数のグループを作成できます。
VLSライセンス

VLSライセンスは、1台のサーバマシンに対してレギュラーユーザのユニークユーザ数が2500を超える場合に必要です。設定する予定の追加ユーザ数に対して十分なメモリがあることを確認してください。すでに2500のユーザを設定している場合は、サーバマシンが2500を超えるユーザに必要なシステム要件を備えていることを確認してから、VLSライセンスを追加してください。
VLSライセンスを登録すると、2500を超えるユニークユーザを設定できるようになります。また、300を超える数のグループを作成できます。
7202010_20004_0.png注意
VLSライセンスを設定したサーバを実行している場合、ミラーリング機能は利用できません。
LSライセンス

LSライセンスを導入すると、最大で100のユーザがアーカイブサービスにログインしてセルフサービス複製機能を利用できるようになります。
ライセンスを開放するには、そのアカウントをライブラリサーバストアから完全に削除する必要があります。具体的には、ユーザをメインストアから削除した後、ライブラリサーバストアから削除します。
FirstClassユニファイドコミュニケーションライセンス
FirstClassユニファイドコミュニケーションライセンスを使用すると、FirstClassサーバで音声サービスを実行できるようになります。
FirstClassユニファイドコミュニケーションユーザライセンス
FirstClassユニファイドコミュニケーションユーザライセンスは、ユニファイドコミュニケーションライセンスとともに使用します。このライセンスを導入すると、ユーザは電子メール、音声メール、およびFAXメッセージを、FirstClassのメールボックスで集中管理できるようになります。また、電話を利用して、音声メール、FAX、テキストメッセージにアクセスできるようになります。
Text-to-speechエンジンライセンス
Text-to-speechエンジンライセンスは、音声サービスに必要です。詳細については、オンラインヘルプの音声サービスのセクションを参照してください。

ライセンスの追加
通常、ライセンスは[FC Update Service]コンテナに保存されます。ライセンスを適用するにはFirstClassアップデートサービスを使用することをお勧めしますが、[システムプロファイル]([ライセンス]タブ)で.KEYライセンスファイルを追加することもできます。また、FirstClassスクリプトを使えば、すべてのライセンスを適用できます。
ライセンスを適用するには、以下の操作を行います。
1 管理者デスクトップの[FC Update Service]コンテナを開きます。
2 目的のアップグレードに対応したドキュメントを選択します。
3 [更新の適用]をクリックします。
4 アップグレードが正常に行われたことを確認します。
すべてのライセンスの削除
81203_40013_5.png        警告
この作業を行う前に、ライセンスの再設定に必要なライセンスファイルがすべて揃っていることを確認してください。
すべてのライセンスを一度に削除するには、以下の操作を行います。
1 [システムプロファイル]を開きます。
2 [ライセンス]タブを選択します。
3 [すべてのライセンスファイルを削除]を選択します。
4 サーバを再起動します。



デフォルトのシステム構成の確認
サーバをインストールして管理者としてログインしたら、以下のフォームを使用してデフォルトのシステム構成を確認してください。


システムプロファイル
システムの基本的なデフォルト設定を行うフォームです。組織のニーズに合わせて設定内容を調整してください。例えば、タイムゾーンをサーバのオペレーティングシステムのタイムゾーンに合わせることができます。
このフォームにある多くのフィールドには、インストール作業時に入力した情報がすでに入力されています。
このフォームにアクセスするには、[管理]>[システムプロファイル]を選択します。
インターネットの基本設定
システムで使用するインターネットプロトコルを選択します。
このフォームにアクセスするには、管理者デスクトップにある[Core Services]フォルダを開きます。
インターネットゲートウェイ
ほとんどの場合、管理者がこのフォームを設定する必要はありません。このフォームを設定する必要があるのは、ゲートウェイを利用する場合だけです。
このフォームにアクセスするには、管理者デスクトップにある[Gateways]フォルダを開きます。



インターネットサービスのサーバへの接続
インストールされるFirstClassファイルの1つに、inetsvcs.fcがあります。このファイルは、インターネットサービスをサーバに接続するためにFirstClassが使用する設定ファイルです。
インターネットサービスがFirstClassサーバと同じマシンにインストールされている場合は、ローカルマシンのIPアドレスである127.0.0.1(デフォルトの設定)、またはこのマシンに割り当てられたドメイン名かIPアドレスを使用して接続できます。ただし、inetsvcs.fcファイルの設定方法(後述)に従って設定を行う必要があります。
インターネットサービスがFirstClassサーバとは異なるマシンにインストールされている場合は、サーバマシンのドメイン名かIPアドレスを入力する必要があります。これによって、インターネットサービスがFirstClassサーバの場所を検知し、サーバと通信できるようになります。
inetsvcs.fcファイルを設定するには、以下の操作を行います。
1 FirstClassクライアントのログインフォームを開きます。
2 [参照]をクリックして、inetsvcs.fcを探します。
このファイルの場所については、後でプラットフォームごとに説明します。
3 [開く]をクリックして、inetsvcs.fcの内容をログインフォームに表示します。
4 [設定]をクリックし、このファイルを設定してFirstClassサーバに接続できるようにます。
7202010_20004_0.png注意
使用するパスワードは、ゲートウェイのパスワードと同じものにする必要があります。



接続の設定
FirstClassネットワークストア内にあるNetinfoファイルは、TCP/IPの接続設定に利用できます。このファイルを表示、編集するには、「メモ帳」や「TextEdit」などのテキストエディタを使用します。
Netinfoファイルには、以下のパラメータを記述できます。パラメータはすべて大文字にし、等号(=)の前後に半角スペースを入れる必要があります。


TCPGUIPORT
MacおよびWindows用のFirstClassクライアントソフトウェアからTCP/IPでログインするユーザの接続を許可するメインポートのポート番号を指定します。
構文
TCPGUIPORT = n
nはポート番号です。
デフォルト
TCPGUIPORT = 510
510は標準のFCPポート番号で、この値を使用することをお勧めします。TCPGUIPORTを指定しない場合、510番ポートが使用されます。
06092010_122716_1.pngメモ
このポートで接続する場合には、FirstClassプロトコル(FCP)のエラー修正用コンポーネントは使用されません。これは、TCP/IPプロトコルがエラー修正を行うためです。
TCPGUIPORTは、ネットワークセッションによる接続とリモートセッションによる接続を許可します。
ここで指定したポートで利用できるネットワークセッション数は、サーバで設定したネットワークセッション数によって決まります。
ここで指定したポートで利用できるリモートセッション数は、サーバで空きがあるリモートセッション数によって決まります。サーバが使用できるリモートセッション数は2つです。リモートセッションは追加購入できます。
ターミナルエミュレータのユーザは、[Enter]キーまたは[Return]キーを2回押すと、このポートに接続できます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録したユーザは、レギュラーユーザとして設定されます。
TCPGUIPORT2
MacおよびWindows用のFirstClassクライアントソフトウェアをからTCP/IPでログインするユーザのために、オプションの追加ポートを作成します。
構文
TCPGUIPORT2 = n
nはポート番号です。
TCPGUIPORT2 = 3000
この値を使用することをお勧めします。デフォルト値はありません。
06092010_122716_1.pngメモ
このポートで接続する場合には、FirstClassプロトコル(FCP)のエラー修正用コンポーネントは使用されません。これは、TCP/IPプロトコルがエラー修正を行うためです。
このポートは、ネットワークセッションによる接続とリモートセッションによる接続を許可します。
ここで指定したポートで利用できるネットワークセッション数は、サーバで設定したネットワークセッション数によって決まります。
ここで指定したポートで利用できるリモートセッション数は、サーバで空きがあるリモートセッション数によって決まります。サーバが使用できるリモートセッション数は2つです。リモートセッションは追加購入できます。
ターミナルエミュレータのユーザは、[Enter]キーまたは[Return]キーを2回押すと、このポートに接続できます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録したユーザは、レギュラーユーザとして設定されます。
TCPCLUIPORT
ターミナルエミュレータおよびTelnetクライアントからTCP/IPでログインするユーザの接続を許可するTCP/IPポートのポート番号を指定します。
構文
TCPCLUIPORT = n
nはポート番号です。
デフォルト
TCPCLUIPORT = 23
この値を使用することをお勧めします。TCPLUIPORTを指定しない場合、23が使用されます。
06092010_122716_1.pngメモ
このポートは、MacまたはWindows用のFirstClassクライアントソフトウェアからの接続を拒否します。
このポートへの接続はすぐに行われます。ユーザが[Enter]キーまたは[Return]キーを押してセッションを開始する必要はありません。
このポートは、Telnetのプロトコルとネゴシエーションに対応しています。
このTCPCLUIポートは、標準のCLUIとは異なる行末文字を処理します。通常、CRだけがコマンドラインユーザインタフェースで行末文字として許可されます。しかし、TCPCLUIポートは、利用可能な行末文字としてCRLFとCRLFNULLも許可します。ターミナルスクリプトのプログラムを使用すると、そのプログラムは行末文字を送信してから少なくとも10マイクロ秒間、待機しなければなりません。
バージョン5.5より古いシステムやクライアントを使用している場合は、ポート番号3003を使用してください。
TCPRGUIPORT
オプションのリモートTCPGUIポートを作成します。
構文
TCPRGUIPORT = n
nはポート番号です。
TCPRGUIPORT = 3004
この値を使用することをお勧めします。
06092010_122716_1.pngメモ
このポートは標準のTCP/IP GUI接続を許可します。ただし、コマンドラインユーザも[Enter]キーまたは[Return]キーを2回押して接続することが可能です。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録したユーザは、レギュラーユーザとして設定されます。
TCPFCPPORT
ターミナルサーバで使用するためのオプションのポートを作成します。
構文
TCPFCPPORT = n
nはポート番号です。
TCPFCPPORT = 3002
この値を使用することをお勧めします。デフォルト値はありません。TCPFCPPORTが指定されていないと、TCPFCPポートは作成されません。
06092010_122716_1.pngメモ
ターミナルサーバはTCP/IPでサーバに接続するため、この接続ではエラー修正が必要ありません。ただし、FirstClassクライアントソフトウェアとターミナルサーバとの間の接続は、モデムと電話回線を使って行われます。したがって、エラー修正が必要になります。TCPFCPポートは、FirstClassプロトコル(FCP)を使用して、FirstClassクライアントソフトウェアとTCP/IPターミナルサーバとの間でやり取りされる情報の整合性を保証します。
このポートは、リモートセッションで接続を試みるユーザからの接続だけを許可します。サーバで利用可能な同時TCP接続数は、サーバで空きがあるリモートセッション数によって決まります。
このTCPFCPポートは、TCP接続上で、スライディングウィンドウ方式のパケット接続をFCPエラー修正によって完全に実行します。これは、TCPだけで行われるわけではない接続での使用を想定したものです(例えば、TCP/IPでFirstClassサーバに接続しているターミナルサーバにクライアントがダイヤルインする場合など)。この種類の接続では、FCPが自身のエラー修正を行います。
TCPFCP接続は、Outland TCP Toolなど、コミュニケーションツールボックスのTCP/IPツールで接続するユーザにも使用できます。
ターミナルサーバが稼働している場合、そのサーバが受信コールに応答したらTCPFCPポート上でサーバに自動接続するように、ターミナルサーバを設定する必要があります。
ポート3002で自動登録したユーザは、リモートユーザとして設定されます。
UDPPORT
MacおよびWindows用のFirstClassクライアントソフトウェアからUCP/IPでログインするユーザの接続を許可するポート番号を指定します。
構文
UDPPORT = n
nはポート番号です。
デフォルト
UDPPORT = 810
これはUCP用の標準のFCPポート番号で、この値を使用することをお勧めします。UDPPORTを指定しない場合、810が使用されます。
06092010_122716_1.pngメモ
このポートでの接続では、FirstClassプロトコル(FCP)のフロー制御機能とエラー修正機能が使用されます。したがって、速度の遅いネットワーク接続では、TCP/IP接続を選ぶよりも実用的です。
UDPPORTは、ネットワークセッションによる接続とリモートセッションによる接続を許可します。
ここで指定したポートで利用できるネットワークセッション数は、サーバで設定したネットワークセッション数によって決まります。
ここで指定したポートで利用できるリモートセッション数は、サーバで空きがあるリモートセッション数によって決まります。サーバが使用できるリモートセッション数は2つです。リモートセッションは追加購入できます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録したユーザは、レギュラーユーザとして設定されます。



サーバでのUTF-8の有効化
HTMLメールや一部の言語が確実に表示されるようにするには、サーバでUTF-8を有効にする必要があります。FirstClassの使用をバージョン8.3以前から始めた場合、サーバではUTF-8がデフォルトで有効にされていません。
572004_44255_0.png注意
UTF-8を有効にすると、8.3以前のクライアントで互換性の問題が発生します。これらのクライアントでは、メッセージの表示と作成は引き続き可能ですが、UTF-8メッセージの転送など一部の機能が失われます。UTF-8を有効する前に、ユーザの大半が9.0以降のクライアントを使っていることを確認してください。
UTF-8がサーバで有効になっているかどうかを確認するには、以下のFirstClassスクリプトコマンドをBatch Admin宛に送信します。
reply
GET SYSPROFILE 1240
「1240 6 1」と返信された場合は、UTF-8が有効になっています。「1240 6 0」と返信された場合は、UTF-8が有効になっていません。
UTF-8を有効にするには、以下のコマンドをBatch Admin宛に送信します。
reply
PUT SYSPROFILE 1240 7 1
この変更を反映するには、サーバを停止して再起動する必要があります。


WindowsでのFirstClassファイルの保存場所
FirstClassサーバをインストールすると、ドライブのルートに[FCServer]フォルダと[FCNS]フォルダが作られます。この2つのフォルダは、同じドライブのルートに置いておく必要があります。
[FCServer]フォルダには、FirstClassサーバの実行ファイル、およびすべてのサポートファイルとサポートフォルダが保存されています。また、インストールしたFirstClassサービスの実行に必要なファイルやフォルダも保存されている場合があります。
[FCNS]フォルダは、このサーバのネットワークストアです。この中にすべてのサーバデータのファイルとフォルダが保存されています。このフォルダの整合性を保つことが、システムに問題が起こらないようにする上で最も重要です。このフォルダでファイルの削除、名前変更、編集、追加を行ったり、その他の方法でフォルダの構造や内容を変更したりすることは、絶対にしないでください。
インターネットサービスを[FCServer]フォルダと同じマシンにインストールした場合は、インターネットサービスもこのフォルダに保存されます。異なるマシンにインストールした場合は、インターネットサービスをインストールしたマシンの[FCServer]フォルダに保存されます。
このフォルダには、以下のフォルダとファイルが保存されています。


fcs64.exe
FirstClassサーバの実行ファイルです。
FCSLang.rez
FirstClassの言語リソースファイルです
Admin.fc
管理者としてサーバにログインするために使用する設定ファイルです。
FCP
FCPファイルが保存されているフォルダです。FCPは、FirstClassクライアントまたはモジュールとFirstClassサーバとの通信に使用されるプロトコルです。
FCPUtil.exe
FCPUtilアプリケーションの実行ファイルで、一部のWindowsアプリケーションの自動化に使用されます。
Statsファイル
毎日午前0時に作られる統計値ファイルが保存されるフォルダです。
dbghelp.dll
Microsoftのデバッグツールです。
IndexExtensions
FirstClass以外のファイル(DOC、PDF、XLS、PPTなど)用のインデックスが保存されるフォルダです。
fcs.logとfcs.old
サーバのログファイルです。
インターネットサービスをこのマシンにインストールした場合は、以下のフォルダとファイルも作られます。
fcintsrv64.exe
インターネットサービスの実行ファイルです。
INETSVCS.FC
インターネットサービスの設定ファイルです。
cgi-bin
CGI用のフォルダです。必要に応じて利用します。詳細は、インターネットサービスのオンラインヘルプを参照してください。



MacでのFirstClassファイルの保存場所
[FirstClass Server]フォルダ
FirstClassサーバのインストールはFCadminという名前のアカウントで行います。インストールを行うと、デフォルトのインストール場所に[FirstClass Server]フォルダと[fcns]フォルダが作られます。この2つのフォルダは、この場所に置いておく必要があります。
FirstClassサーバは、/Library/FirstClass Serverにインストールされます。[FirstClass Server]フォルダには、サーバの実行ファイル、サーバのログファイル、およびすべてのサポートファイルとサポートフォルダが保存されています。また、インストールしたFirstClassサービスの実行に必要なファイルやフォルダも保存されている場合があります。
[fcns]フォルダは、このサーバのネットワークストアです。場所は、/Library/FirstClass Server/Volumes/Master/fcnsです。この中にすべてのサーバデータのファイルとフォルダが保存されています。このフォルダの整合性を保つことが、システムに問題が起こらないようにする上で最も重要です。このフォルダでファイルの削除、名前変更、編集、追加を行ったり、その他の方法でフォルダの構造や内容を変更したりすることは、絶対にしないでください。
インターネットサービスをFirstClassサーバと同じマシンにインストールした場合は、インターネットサービスも[FirstClass Server]フォルダに保存されます。異なるマシンにインストールした場合は、インターネットサービスをインストールしたマシンの対応する[FirstClass Server]フォルダに保存されます。
[FirstClass Server]フォルダには、以下のフォルダとファイルが保存されています。
? fcsd
FirstClassのコアサーバの実行ファイルです。
? fcsd.rez
FirstClassサーバのリソースです。
? fcslang.rez
FirstClassの言語リソースファイルです
? FirstClass Server Start.command/FirstClass Server Stop.command
FirstClassサーバの起動および停止する管理スクリプトを開始するコマンドです。
? fcsd.log/fcsd.oldファイル
ログファイルは、サーバかインターネットサービスを起動するたびに生成されます。.logファイルには最後に実行したときの詳細なログ情報が、.oldファイルにはその前に実行したときの出力情報が記録されます。この2つのファイルはサーバを起動するたびに更新されるため、3回以上前に再起動したときの情報は失われます。ただし、/Library/FirstClass Server/Volumes/Master/fcns/logfilesにあるサーバログには、今までの情報が保存されます。
? Status of FirstClass Services.command
FirstClassサーバとインターネットサービスの状態を表示する管理スクリプトを開始するコマンドファイルです。
? Volumes
サーバにアクセスできる論理FirstClassボリュームの一覧を設定できるフォルダです。ボリュームを物理ドライブと直接対応付ける必要はありませんが、フォルダをボリュームにしたり、Macのファイルシステム階層で表示できる場所のシンボリックリンクをボリュームにしたりすることができます。そのため、このようなボリュームを論理ボリュームといいます。FirstClassの論理ボリュームに関する詳細は、「サーバの管理」ヘルプでFirstClassボリュームの使用に関するセクションを参照してください。
? fcfixvol
FirstClassネットワークストア内のファイルとフォルダに元の権限を正しく設定するために使用するユーティリティです。ネットワークストアをあるボリュームから別のボリュームにコピーしたり、バックアップから復元したりした場合に使用します。システムの移行に備えて、ネットワークストアのファイル名をすべて小文字に変換して、Macファイルシステムで使用できるようにするユーティリティ(fclower.pl)も用意されています。
インターネットサービスのフォルダとファイル
インターネットサービスをこのマシンにインストールした場合は、以下のフォルダとファイルも[FirstClass Server]フォルダ内に保存されます。
? fcisd
インターネットサービスの実行ファイルです。
? fcisd.rez
インターネットサービスのリソースです。
? fcp
FCPネットワークプロトコルの定義ファイルが保存されているフォルダです。FCPは、FirstClassクライアントまたはサービスモジュールとFirstClassサーバとの通信に使用されるプロトコルです。
? config
インターネットサービス用の設定ファイルが保存されるフォルダです。
? inetsvcs.fc
インターネットサービスの設定ファイルです。
? Internet Services Start.command/Internet Services Stop.command.
インターネットサービスを起動おびよ停止する管理スクリプトを開始するコマンドです。
Macのその他のファイル
Mac上のFirstClassのファイルとフォルダ(ディレクトリ)について、その所有権、属性、保存場所を確認し、理解しておくことをお勧めします。MacでのFirstClassサーバの運用についてよく理解している場合でも、この情報を印刷してサーバマシンの近くに保管し、すぐに見られるようにしておくと便利です。
fcadminはMacのユーザで、FirstClassサーバとインターネットサービスを実行および管理します。fcadminユーザはMacの管理者グループに所属しており、すべてのファイルの所有者です。
一部のルートディレクトリ(/で始まるディレクトリ)は、Finderでは表示されません。/usrや/Volumesなどのフォルダを表示するには、Finderで[移動]>[メニューコマンド]を選ぶか、[Command]+[Shift]+[G]キーを押すか、「ターミナル」ユーティリティを使用する必要があります。
以下の場所に保存されています。
/Library/FirstClass Server/
fcsdとfcisdの両方に関連するすべての実行ファイルが保存されています。
/Library/FirstClass Server/fcfixvol
ファイルの権限や所有権を設定したり、ファイル名を小文字に変換したりするために使用するネットワークストア用ユーティリティが保存されています。このユーティリティはいつでも実行できます。
/Library/FirstClass Server/fcisd.log
/Library/FirstClass Server/fcisd.old
インターネットサービスをこのマシンにインストールした場合は、最後に起動してからのログと、その前に起動してからのログがそれぞれ記録されます。
/Library/FirstClass Server/fcp
inetsvcs.fcを使用してサーバへの接続を確立するFCPファイルです。
/Library/FirstClass Server/fcsd.log
/Library/FirstClass Server/fcsd.old
最後に起動してから現在までのログと、その前に起動してからのログです。以前の[Console To File]と同じです。
/Library/FirstClass Server/inetsvcs.fc
インターネットサービスの設定ファイルで、インターネットサービスをこのマシンにインストールした場合に作成されます。
/Library/FirstClass Server/Volumes/Master/fcns
マスタ論理ボリュームです。
/Library/FirstClass Server/Volumes/.../fcns
セカンダリ論理ボリュームです(存在する場合)。
/Library/FirstClass Server/Volumes/.../ fcns8001
ミラー論理ボリュームです(存在する場合)。
/Library/FirstClass Server/Volumes/に表示されているエントリに、他のディレクトリやボリュームへのリンクが含まれている場合がありますが、[fcns]フォルダやそのサブフォルダをシンボリックリンクとして使用することはできません。
7202010_20004_0.png注意
すべての論理FirstClassボリューム上でfcfixvolユーティリティを少なくとも一回実行してから、サーバを起動してください。
/Library/StartupItems/FirstClass Internet Services
インストール時にインターネットサービスの自動起動を選択した場合にインストールされます。このフォルダを削除すると、システム起動時にインターネットサービスが自動的に実行されなくなります。
/Library/StartupItems/FirstClass Server
インストール時にFirstClassサーバの自動起動を選択した場合にインストールされます。このフォルダを削除すると、システム起動時にコアサーバが自動的に実行されなくなります。
Library/FirstClass Server/Stats
このフォルダは、必要に応じて手動で作成する必要があります。「サーバの管理」ヘルプに記載されているアクティビティ統計値の収集に関する説明に沿って作成してください。作成場所は上述のパスにすることをお勧めします。デフォルトでは作成されません。
/usr/sbin/fcsctl
/usr/sbin/fcisctl
サーバとインターネットサービスの管理スクリプトで、「ターミナル」シェル、デスクトップアイコン、およびStartupItemsスクリプトで使用します。通常は、Finderのデスクトップに表示されません。表示するには、[移動]>[フォルダへ移動]([Command]+[Shift]+[G]キー)を選択し、「/usr/sbin」と入力します。
7202010_20004_0.png注意
このフォルダには、変更や削除が禁止されているMacのシステムファイルも多数保存されています。
/Volumes
Macのデスクトップにマウントされているすべての利用可能なボリュームが一覧表示されます。/Volumes with /Library/FirstClass Server/Volumesとは異なりますのでご注意ください。



LinuxでのFirstClassのファイル保存場所
[fcsd]フォルダ
FirstClassサーバのインストールはFCadminという名前のアカウントで行います。インストールを行うと、デフォルトのインストール場所に[fcsd]フォルダと[fcns]フォルダが作られます。この2つのフォルダは、この場所に置いておく必要があります。
FirstClassサーバは、/opt/fcsdrにインストールされます。[fcsd]フォルダには、サーバの実行ファイル、サーバのログファイル、およびすべてのサポートファイルとサポートフォルダが保存されています。また、インストールしたFirstClassサービスの実行に必要なファイルやフォルダも保存されている場合があります。
[fcns]フォルダは、このサーバのネットワークストアです。場所は、/var/opt/fcsd/volumes/master/fcnsです。この中にすべてのサーバデータのファイルとフォルダが保存されています。このフォルダの整合性を保つことが、システムに問題が起こらないようにする上で最も重要です。このフォルダでファイルの削除、名前変更、編集、追加を行ったり、その他の方法でフォルダの構造や内容を変更したりすることは、絶対にしないでください。
インターネットサービスをFirstClassサーバと同じマシンにインストールした場合は、インターネットサービスも[fcsd]フォルダに保存されます。異なるマシンにインストールした場合は、インターネットサービスをインストールしたマシンの対応する[fcsd]フォルダに保存されます。
[fcsd]フォルダには、以下のフォルダとファイルが保存されています。
? desktop folder
LinuxのデスクトップにリンクされているFirstClassオブジェクトが保存されているフォルダです。そのオブジェクトとは、サーバとインターネットサービスの起動スクリプトと停止スクリプト、およびStatus of FirstClass Servicesスクリプトです。
? fcsd
FirstClassのコアサーバの実行ファイルです。
? fcsd.rez
FirstClassサーバの実行ファイルのリソースです。
? fcslang.rez
FirstClassの言語リソースファイルです
? fcsd.log/fcsd.oldファイル
このサーバログファイルは、サーバを起動するたびに生成されます。.logファイルには最後に実行したときの詳細なログ情報が、.oldファイルにはその前に実行したときの出力情報が記録されます。この2つのファイルはサーバを起動するたびに更新されるため、3回以上前に再起動したときの情報は失われます。ただし、/var/opt/fcsd/volumes/master/fcns/logfilesにあるサーバログには、今までの情報が保存されます。
7202010_20004_0.png注意
他のプラットフォームでFirstClassを運用した経験がある場合は、このログファイルに記録されている情報を確認するために、FirstClassのサーバコンソールを使用することもできます。また、[サーバモニタ]フォームの[リモートコンソール]ボタンを使ってこの情報を確認することもできます。
? fcfixvol
FirstClassネットワークストア内のファイルとフォルダに元の権限を正しく設定するために使用するユーティリティです。ネットワークストアをあるボリュームから別のボリュームにコピーしたり、バックアップから復元したりした場合に使用します。ネットワークストアのファイル名をすべて小文字に変換して、Linuxのファイルシステムで利用できるようにするスクリプト(fclower.pl)も用意されています。
? fclower.pl
fcfixvol -c all allを実行したときに使用されるPerlのスクリプトで、ネットワークストアのファイル名をすべて小文字にして、Linuxのファイルシステムで利用できるようにします。
? fcputil
fcputilの実行ファイルです。
? fcputil.fc
fcputilの設定ファイルで、fcputilをサーバに接続する際に必要になります。
インターネットサービスのフォルダとファイル
インターネットサービスをこのマシンにインストールした場合は、以下のフォルダとファイルも/opt/fcsdフォルダ内に保存されます。
? fcisd
インターネットサービスの実行ファイルです。
? fcisd.rez
インターネットサービスの実行ファイルのリソースです。
? fcisd.log/fcisd.old
このインターネットサービスログファイルは、インターネットサービスを起動するたびに生成されます。.logファイルには最後に実行したときの詳細なログ情報が、.oldファイルにはその前に実行したときの出力情報が記録されます。この2つのファイルはインターネットサービスを起動するたびに更新されるため、3回以上前に再起動したときの情報は失われます。
7202010_20004_0.png注意
他のプラットフォームでFirstClassを運用した経験がある場合は、このログファイルに記録されている情報を確認するために、インターネットサービスコンソールやコンソールログファイルを使用することもできます。
? inetsvcs.fc
インターネットサービスの設定ファイルです。
Linuxのその他のファイル
Linux上のFirstClassのファイルとフォルダ(ディレクトリ)について、その所有権、属性、保存場所を確認し、理解しておくことをお勧めします。LinuxでのFirstClassサーバの運用についてよく理解している場合でも、この情報を印刷してサーバマシンの近くに保管し、すぐに見られるようにしておくと便利です。
fcadminはLinuxのユーザで、FirstClassサーバとインターネットサービスを実行および管理します。fcadminユーザはLinuxの管理者グループ(「adm」)に所属しており、すべてのファイルの所有者です。
以下の場所に保存されています。
? /opt/fcsd/
fcsdとfcisdの両方に関連するすべての実行ファイルが保存されています。
? /opt/fcsd/fcfixvol
ファイルの権限や所有権を設定したり、ファイル名を小文字に変換したりするために使用するネットワークストア用ユーティリティが保存されています。このユーティリティはいつでも実行できます。
? /opt/fcsd/fcisd.log
/opt/fcsd/fcisd.old
インターネットサービスをこのマシンにインストールした場合は、最後に起動してからのログと、その前に起動してからのログがそれぞれ記録されます。
? /opt/fcsd/fcsd.log
/opt/fcsd/fcsd.old
最後に起動してから現在までのログと、その前に起動してからのログです。以前の[Console To File]と同じです。
? /opt/fcsd/inetsvcs.fc
インターネットサービスの設定ファイルで、インターネットサービスをインストールした場合に作成されます。
? /var/opt/fcsd/volumes
サーバにアクセスできる論理FirstClassボリュームの一覧を設定できるフォルダです。
? /var/opt/fcsd/volumes/master/fcns
マスタ論理ボリュームです。
? /var/opt/fcsd/volumes/.../fcns
セカンダリ論理ボリュームです(存在する場合)。
? /var/opt/fcsd/volumes/.../fcns8001
ミラー論理ボリュームです(存在する場合)。
/var/opt/fcsd/volumes/に表示されているエントリに、他のディレクトリやボリュームへのリンクが含まれている場合がありますが、[fcns]フォルダやそのサブフォルダをシンボリックリンクとして使用することはできません。
7202010_20004_0.png注意
すべての論理FirstClassボリューム上でfcfixvolユーティリティを少なくとも一回実行してから、サーバを起動してください。
? /opt/fcsd/stats
このフォルダは、必要に応じて手動で作成する必要があります。作成場所は上述のパスにすることをお勧めします。デフォルトでは作成されません。
? /usr/sbin/fcsctl
? /usr/sbin/fcisctl
サーバとインターネットサービスの管理スクリプトで、「ターミナル」シェルおよびデスクトップアイコンで使用します。通常、Linuxのデスクトップに表示されません。
7202010_20004_0.png注意
このフォルダには、更新や削除が禁止されているLinuxのシステムファイルも多数保存されています。
? /mnt
通常は、Linuxボリューム用のすべてのマウントポイントが一覧表示されます/mntは/var/opt/fcsd/volumesとは異なりますのでご注意ください。



ファイアウォールの利用
ファイアウォールについて
ファイアウォールとは、ネットワークを流れるトラフィックを監視、保護するために使用するネットワークセキュリティ用ツールです。通常はコンピュータに搭載されています。ファイアウォールは本来、システムをスキャンしてウイルスやトロイの木馬を探したり、受信パケットをスキャンしてウイルスを監視したりするものではありません。しかし、ファイアウォール製品の中には、アンチウイルスソフトウェアがバンドルされ、さまざまなレベルでウイルス監視ができるものもあります。
使用するファイアウォールの種類によって多少の違いはありますが、ファイアウォールの基本的な構造はどれも同じです。まず、ファイアウォールサーバが、インターネットから送られてくるすべてのパケットを調べます。また、組織のネットワーク経由で送られてくるパケットも調べます。このサーバは、すべてのトラフィックが通るメインゲート、すなわち「チェックポイント」と考えることができます。ファイアウォールサーバはインターネットと組織のネットワークの間に配置され、システムの安全を維持します。
ファイアウォールには主に3つの種類がありますが、どの製品もハードウェアとソフトウェアを組み合わせることで、保護機能を最大限に高めています。ファイアウォールがネットワークを保護する方法は、ファイアウォールの種類によって異なります。
ネットワークレベル(またはパケットフィルタ)のファイアウォールは、トランスポート層のネットワークトラフィックを解析し、許可するプロトコルの種類が定義されたプリセットルールと比較します。
サーキットレベルのファイアウォールは一歩進んだ機能を持っており、パケットが接続要求のパケットなのか、2つの同等なトランスポート層を行き来するデータパケットなのかを検証します。そのために、まずそれぞれの接続設定を調べ、次に完全なセッション状態とシーケンス情報を保持している有効な接続テーブルをその接続設定と比較します。
アプリケーションレベルのファイアウォールは、他の2種類よりも高度な機能を持っています。このファイアウォールは、アプリケーション層でネットワークパケットのデータを個別に調べてから、接続を許可します。また、すべてのネットワークパケットのデータを調べ、接続状態とシーケンス情報を完全な形で保持します。
ネットワークレベルのファイアウォールは、最も動作が速いものの、最も安全性が低くなります。アプリケーションレベルのファイアウォールは、最も動作が遅いものの、最も安全性が高くなります。サーキットレベルのファイアウォールは、動作においても安全性においてもこの2つの中間です。
FirstClassでのファイアウォールの使用
FirstClassインターネットサービスは、フィルタリングを行うセキュリティ機能を搭載しているため、インターネットプロトコルをチェックするネットワークレベルのファイアウォールとして動作します。詳しくは、インターネットサービスのヘルプを参照してください。
高度なセキュリティが必要な環境では、プロキシサーバの利用をお勧めします。ただし、アプリケーション自体が監査とフィルタリングを実行するため、ネットワークレベルのファイアウォールに比べて速度が遅くなります。そのため、アプリケーションレベルのファイアウォールには、(FirstClassサーバ用のコンピュータとインターネットサービス用のコンピュータを除いて)ネットワーク内でも最も動作の速いコンピュータを利用してください。
FirstClassクライアントで直接サポートされているのは、SOCKS4対応のプロキシインタフェースのみです。ファイアウォールで使用するクライアントは、NAT(Network Address Translation)とSOCKS4のどちらかに設定する必要があります。
NATの利用
FirstClassクライアントでは、クライアントマシンのネットワークゲートウェイをNATルータのマシンに設定するだけでNATを利用できます。この設定はOS側で行うため、FirstClassでの設定は必要ありません。
06092010_122716_1.png注意
NATはほとんどの場合、プライベートネットワーク上にあるクライアントマシンをインターネットに接続する場合に使用されます。NATは、クライアントにとっては適切な選択肢ですが、プライベートネットワーク上にあるサーバに対して利用することは推奨されません。
SOCKS4の利用
SOCKS4を利用できるようにFirstClassを設定するには、以下の操作を行います。
1 [ログイン]フォームの[設定]をクリックします。
2 通常使用するサーバマシンを指定します。
3 [プロトコル]で[TCP/IP]を選択します。
4 [設定]をクリックします。
5 [基本設定]タブで、以下の通りに選択します。
? [ポート番号]は[TCPデフォルト(510)]。
? [プロキシのポート]は[デフォルト(1080)]。
? [プロキシのIPアドレス]は「0.0.0.0」。
[プロキシのIPアドレス]を0.0.0.0以外のアドレスを設定すると、クライアント/アウトバウンド接続がそのアドレスを経由するようになり、そのアドレスがSOCKS4インタフェースを使用してプロキシサーバに伝えられます。
? [バッファのサイズ]は[デフォルト(10000)]。
設定後、プロキシサーバは、クライアントに代わって接続要求をそのIPアドレスにリレーするようになります。クライアントソフトウェアでは、プロキシサーバのIPアドレスだけでなく、プロキシサーバがリスンしているポート番号も設定する必要があります(サーバと通信するためにクライアントで510番ポートを設定するのと同じことです)。
FirstClassサーバがファイアウォールの内側で動作するように設定するには、ファイアウォールで適切な接続を開く必要があります。
NetinfoファイルまたはデフォルトのNetinfoポート設定で指定されているポートが、SOCKS4プロキシサーバによってサポートされている必要があります。したがって、通常は510番ポートでプロキシサーバによるリレーを許可する必要があります(これを「ポートを開く」といいます)。Netinfoファイルに記述されている追加のポート(TCPGUIPORTやTCPRGUIPORTなどの)を使用するには、そのポートを開くようにプロキシサーバを設定します。
23番ポートはインターネットの「Telnet」プログラム用のポートで、コマンドラインユーザインタフェース(CLUI)で使用します。プロキシサーバ経由でCLUIを使用するには、TCPのTelnetホストへのプロキシ接続をサポートするTelnetプログラムやターミナルエミュレーションが必要です(Procomm PlusやHyperTerminalなど)。CLUIを使用する場合、FirstClassクライアントとFCPプロトコルは必要ありません。ターミナルプログラムとプロキシサーバの間で通信が行われます。例えば、ターミナルプログラムとプロキシサーバがSOCKS5をサポートしていれば、SOCKS5を利用してCLUI経由で接続できます。
FirstClassインターネットサービスがファイアウォールの外側にある場合、プロキシサーバは、サポートするインターネットポートを、外部接続に対して開いているポートの一覧に登録する必要があります。このポートは通常、telnet用ポートと同じようにあらかじめ設定されています。これは、ほとんどのプロキシサーバが、25番(SMTP)、80番(HTTP)、110番(POP3)、119番(NNTP)など一般的なインターネットポートを開くようにデフォルトで設定されているためです。
FirstClassインターネットサービスとFirstClassサーバは、それぞれ異なるマシンで実行できます。そのため、インターネットサービスをプロキシサーバの外部またはインターネット側に設置し、プライベートなコアサーバと切り離すことができます。
サイトによっては、サーバがインターネットから切り離されていることあります。その場合は、FirstClassクライアントの接続のためにSOCKS4プロキシが必要になります。これには、510番などのポートを経由するインターネットサービスからサーバへのSOCKS4接続も含まれることがあります。この例では追加のセキュリティ対策を行っていませんが、どちらの場合もサーバ安全性は確保されます。
ポートの要件
以下の表は、ファイアウォールの設定時に開けておく必要があるポート番号を、接続の種類ごとに示したものです。

ポート
プロトコル
備考
21
FTP
このポートがリレーを許可している(このポートが開かれている)ことを確認してください。
23
CLUI/Telnet
このポートが開かれていることを確認してください。このポートはインターネットの「Telnet」プログラムのポートで、CLUIインタフェースで使用します。
25
SMTP
このポートがファイアウォール上で開かれていて、双方向の通信ができることを確認してください。通常は、これがプロキシサーバのデフォルト設定です。
53
DNS
このポートが開かれていることを確認してください。DNSはサポートされていませんが、このポートでDNSに接続する必要があります。
79
Finger
80
HTTP
このポートがファイアウォール上で開かれていて、双方向の通信ができることを確認してください。通常は、これがプロキシサーバのデフォルト設定です。
110
POP3
このポートがファイアウォール上で開かれていて、双方向の通信ができることを確認してください。通常は、これがプロキシサーバのデフォルト設定です。
119
NNTP
このポートがファイアウォール上で開かれていて、双方向の通信ができることを確認してください。通常は、これがプロキシサーバのデフォルト設定です。
143
IMAP
389
LDAP
443
HTTPS
510
TCP FCP
このポートがファイアウォールのプロキシサーバ上で開かれていて、双方向の通信ができることを確認してください。NETINFOに記述されている追加のポート(TCPGUIPORTやTCPRGUIPORTなどの)を使用するには、そのポートを開くようにプロキシサーバを設定します。
810
UDP FCP
このポートは、IP Network Notifierで使用します。
3000
FCP
FirstClassクライアントで以前使用していたTCPポートです(現在のバージョンでは必要ありません)。



WindowsサービスとしてのFirstClassの実行
FirstClassサーバとインターネットサービスをWindowsサービスとして実行するように設定できます。このオプションを選択すると、FirstClassサーバとインターネットサービスは、Windowsマシンの起動およびシャットダウンに合わせて自動的に起動し、終了するようになります。Windowsマシンをログオフするだけでは、FirstClassサーバとインターネットサービスは終了せず、通常通りに動作し続けます。このため、FirstClassシステムのセキュリティを向上させることができます。
音声サービスをWindowsサービスとして実行することはできません。音声サービスを正しく終了せずにWindowsマシンをシャットダウンすると、モジュールが正しくシャットダウンされず、Windowsマシンを再起動しても自動的に起動しなくなります。音声サービスが正常に動作しているときにWindowsマシンからログアウトすると、音声サービスは動作を停止します。したがって、FirstClassサーバまたはインターネットサービスをWindowsサービスとして実行することにした場合は、音声サービスを別のマシンにインストールする必要があります。
FirstClassサーバまたはインターネットサービスをWindowsマシンにインストールすると、FirstClass Servicesというコントロールパネルアプレットがそのマシンに自動的にインストールされます。ここから[FirstClassサービスオプション]フォームを開くことができます。
[FirstClass Server]タブと[Internet Services]タブの内容は、実行するモジュールを除いてほとんど同じです。


Only run as a Windows service
ユーザが実行ファイルを直接起動してFirstClassサーバまたはインターネットサービスを開始することができないようにします。これにより、Windowsをシャットダウンしたときにサーバやインターネットサービスが誤って不正に終了されないようになります。サーバやインターネットサービスがWindowsサービスとして正しく実行されていれば、Windowsのシャットダウン時に正常に終了されます。
Only use event log when running as a service
FirstClassサーバまたはインターネットサービスを手動で開始したときに、イベントがイベントログに書き込まれないようにします。
[Install Service]ボタン
Windowsサービスとして実行します。FirstClassサーバとインターネットサービスが、([コントロールパネル]から表示できる)サービスの一覧に表示され、そこで開始および停止できるようになります。[Only run as a Windows service]がチェックされていなければ、FCS.exeやfcintsrv.exeを直接起動することで、FirstClassサーバやインターネットサービスを通常のアプリケーションとして実行できます。
06092010_122716_1.png注意
FirstClassインターネットサービスをサービスとして実行するには、インターネットサービスを一度起動して、必要なレジストリキーを設定しておく必要があります。
[Unistall Service]ボタン
利用可能なWindowsサービスの一覧から削除します。
Make IS dependent on FCS
(on Internet Services tab only)
FirstClassサーバが起動していなければインターネットサービスが起動されないようにします。
Windows Event Log Level
取得するログのレベルを選択します。
FirstClassのログファイルのメッセージはWindowsのイベントに対応しており、危険度のカテゴリ、標準のFirstClassエラー番号、および説明が記載されます。[FirstClassサービス・オプション]フォームを使用すると、FirstClassのメッセージをWindowsのイベントとして追加する危険度の範囲を管理できます。危険度の範囲は以下の通りです。
カテゴリごとのFirstClassエラーメッセージの例
Information:通常は記録されないエラーです。
1035 Invalid password.(パスワードが不正です)
1003 No such user.(該当するユーザがありません)
1040 Can’t forward(転送できません)
1036 Can’t reply(返信できません)
1049 Daily time limit exceeded.(1日あたりの接続時間制限に達しました)
1053 Logins are disabled(ログインが無効です)
1080 Name already in use.(すでに使用されている名前です)
1084 Warning, the object you have opened is in use by another user.(警告。今開いたオブジェクトは他のユーザが使用中です)
1093 User has reached/exceeded disk space limit(要求がディスク領域の割り当てを超えました)
1096 Must read(メッセージを読むまで、その機能を実行できません)
Warning-重大なエラーです。
1044 Server not found.(サーバが見つかりません)
1027 Comm Link has failed.(通信リンクが失敗しました)
1092 Server session memory limit reached.(サーバのセッションメモリが限界に達しました)
Error-他のすべての重大なエラーです。
FirstClassのエラーメッセージについて詳しくは、「サーバのメンテナンス」セクションを参照してください。
イベントログを表示するには、Windows標準のイベントビューアを使用します。左ペインで[ログ]>[アプリケーション]を選択してください。FirstClassサーバのイベントは、[ソース]列に「FCS」として表示されます。FirstClassサーバのエラーコード(1027、1035など)は、必要に応じて[イベント]列に表示されます。

WindowsのユーティリティによるFirstClassサーバの制御
サーバをサービスとしてインストールすると、以下のWindows.NETコマンドを利用してサーバを起動および終了できます。
NET START FCS
NET STOP FCS
PAUSEコマンドとCONTINUEコマンドは、ネットワークストアのミラーリングでサポートされます。
NET PAUSE FCS
NET CONTINUE FCS
NET CONT FCS
同じ目的でFCPUtilを使用することもできます。
追記事項
FirstClassサーバやインターネットサービスをWindowsサービスとして実行すると、Windowsマシンの起動時にFirstClassサーバやインターネットサービスも自動的に起動します。マシンがログイン状態である必要はありません。起動しているもののユーザがログインしていないマシンでは、デスクトップは表示されず、ログインユーザは存在せず、Windowsやその他のインタフェースは表示されません。しかし、FirstClassサーバやインターネットサービスは正常に動作しています(FirstClassユーザのログインとログアウトを自動的に認識し、適切に処理します)。Windowsサービスとして実行されていない場合には、FirstClassサーバがインストールされているWindowsマシンからユーザがログオフすると、FirstClassサーバやインターネットサービスは高速シャットダウンを行います。Windowsサービスとして実行されている場合には、大きな影響はありませんが、ログアウト後にサーバコンソールを見ることはできません。しかし、終了されたわけではないため、Windowsにログインしなおせばコンソールを見ることができます。
FirstClassの機能をフルに活用するには、FirstClassを対話型サービスとして設定することが重要です。[FirstClassサービスオプション]で[Install Service]ボタンをクリックすると、FirstClassが自動的に対話型サービスとして設定されます。対話型サービスとして設定されているかどうか不安な場合は、[Uninstall Service]ボタンをクリックしてからもう一度[Install Service]ボタンをクリックし、FirstClassサーバのWindowsサービス設定をデフォルトにリセットすることをお勧めします。また、以下の操作を行えば、標準のWindowsサービスの一覧から設定内容を確認および変更できます。
1 [コントロールパネル]を開きます。
2 [サービス]を選択します。
3 [FirstClass server]を選択します。
4 [全般]タブの[開始]ボタンをクリックします。
5 対話型サービスとして設定するには、[ログオン]タブで[デスクトップとの対話をサービスに許可]を有効にします。
この同じタブで、特定のWindowsユーザアカウントだけでFirstClassサービスが実行されるように設定できます。ただし、この設定はお勧めしません。「ローカルシステムアカウント」を選択し、上述の[デスクトップとの対話をサービスに許可]を有効にしてください。
Windowsサービスに利用できるネットワークドライブの作成
「ローカルシステム」アカウントで実行されているWindowsサービスは、ネットワークアクセスがシステムによって制限されています(下にあるサービスのプロパティのスクリーンショットを参照)。
問題は、ユーザ名、パスワード、およびサービスを開始するタイミングではありません。「ローカルシステム」アカウントで実行されているサービスからはネットワークドライブが見られないように定義されていることにあります。これはWindowsの仕様です。
安全を確保しながらネットワークドライブの読み取りと書き込みを行うには、異なる特定のユーザアカウントで実行する必要があります。また、Windowsのセッションからローカルドライブとしてマッピングできる対象は、そのサービスが検出できる内容とは関係ありません。なぜなら、そのサービスは全く異なるユーザ環境で実行されているためです(例えば、複数のログインが同時に行われていて、自分がログインする前にそのサービスが「ローカルシステム」として実行されている場合)。
このような問題を解決するには、そのサービスが管理者から提供された証明書を利用して、ネットワークドライブを直接マッピングする必要があります。このためには、[FCServer]フォルダにあるvolumes.cfg設定ファイルを使用します。
この設定ファイルは、「キーワード=値」という書式で記述された簡単なテキストファイルです(Windows INIファイル、inetsvcs.cfファイル、サーバのNETINFOファイルと同じような書式です)。
ボリュームをFirstClassサーバで利用できるように自動でマウントするには、まず[Config]セクションを作成する必要があります。現在、2種類のキーワードをこのセクションで使用できます。
? 最初の[Config]キーワードは「Mounts」です。これはマウントするボリュームの数を表します。例えば、「Mounts=2」と記述します。
マウントするドライブごとに、[MountN]セクションを作成します。「N」はマウント番号を表し、1から開始します。上の例では、[Mount1]や[Mount2]のようになります。各セクションに、マウントするボリュームのリモートのUNCパス、ローカルマウントポイント(ドライブ文字)、およびリモートサーバのユーザIDとパスワードを記述します。
? 2番目の[Config]キーワードは「Primary」です。これにより、ネットワークストア用のプライマリボリュームが実行ファイルのあるフォルダと同じボリュームではないことを、FirstClassサーバに伝えることができます。そうすれば、FirstClassサーバをローカルボリューム上でWindowsサービスなどから起動し、起動後に任意のボリュームをマウントして、ネットワークストア用のプライマリボリュームとして利用できるようになります。
[Volumes]セクションはオプションで、ほとんどのインストール環境では必要ありません。このセクションを利用すると、FirstClassの名前を上書き(指定)して、マウント対象のボリュームで使用できるようになります。この名前は、管理者デスクトップの[Volumes]フォルダのリストに表示されます。プライマリボリュームは「Master」(Mac)または「master」(Linux)という名前にする必要があります。この名前はWindows用ファイルの例にある[Volumes]セクションでも使用されています。
書式は、「ボリューム名=マウント名」です。
「=」の前には、使用するボリューム名を記述します。「=」の後のドライブパスには、その後に続く[Mount]セクションにある対応マウント名(またはローカルドライブのパス)を記述します。[Volumes]セクションは「Primary=オプション」を指定しない限り必要ありませんが、指定した場合は、指定のボリューム名をマウント後に利用できる状態にする必要があります。
volumes.cfgファイルの例
[Config]
Mounts=2
Primary=Master
[Volumes]
Master=F:\
[Mount1]
Mount=\\server\firstclass
MountAs=F:
User=server\me
Password=secret
[Mount2]
Mount=\\server\mirror
MountAs=M:
User=server\me
Password=secret
このファイル例では、エントリの相互関係を示すために色を使用しています。例えば、次のような記述が可能です。
? 「Mounts=2」は、サーバに対してMount1Mount2の2つの[Mount]セクションを探すよう指示していることを示しています。
? 「Primary=」の行に指定されているボリューム名は、[Volumes]セクションに記述し、かつ指定の名前(Master)と一致している必要があります。
? Windowsでは、ボリュームのパス(F:\)を「Master=」の行に続けて記述して、マウント名に対応させます。
この例では、ファイルサーバの2つのネットワークボリューム(firstclassとmirror)を、それぞれF:ドライブおよびM:ドライブとしてマウントしています。
また、Primaryによって、サーバに対して(F:ドライブとしてマウントされている)\\server\firstclass下にあるプライマリの[FCNS]フォルダを探すように指示しています。これにより、プライマリのネットワークストアに含まれるボリュームとは異なるディスクボリュームからコアサーバを起動できます。これはWindowsサービスにとって最も効果的な設定です。その理由は、FirstClassサーバをWindowsのボリュームにインストールできると同時に、ネットワークボリュームをマウントしてネットワークストア用プライマリボリュームとして利用できるためです。
06092010_122716_1.pngメモ
Windowsには、任意のサーバから任意のマシンにマッピングされたすべてのドライブで同じ信用証明書を使用しなければならないという制限があります。
「User」部分で認証ドメイン(通常はファイルサーバ名)を指定して「\」を付けてから、実際のユーザIDを指定してください(上の例を参照)。



マルチボリュームの使用
大規模なFirstClassシステムでは、ネットワークストアを複数のボリュームに保存することが必要になる場合があります。追加するボリュームは、コンピュータ内のハードディスクを利用することも、そのコンピュータが読み書き権限を持つネットワークドライブを利用することもできます。フロッピーディスクを追加用ボリュームに使用することはできません。Macを使用している場合は、デスクトップに複数のボリュームがマウントできることがあります。通常、各ボリュームは1つの物理ディスクに対応していますが、ディスクフォーマットソフトウェアを使用して、1つの物理ディスクに複数のボリュームを作ることもできます。
以下のいずれかの状況にあてはまる場合は、ネットワークストアを複数のボリュームに保存することをお勧めします。
? FirstClassシステムが大規模な場合。
? ディスクの空き容量がわずかしかないか、全くない場合。または、FirstClassシステムの規模が現在のハードウェア構成から考えて大きくなりすぎた場合。
? 特定のユーザや会議室で利用できるディスク容量を制限したい場合。
例えば、1台のFirstClassサーバで、3つのボリュームを以下のように利用できます
? 内部ユーザのデータはプライマリボリュームに保存。
? 顧客や納入業者などの外部ユーザのデータは、1つ目のセカンダリボリュームに保存。
? 会議室の複製データは、2つ目のセカンダリボリュームに保存。
このようにすると、どちらかのセカンダリボリュームの空き容量がなくなっても、内部ユーザには影響しません。
7202010_20004_0.png注意
複数のボリュームにネットワークストアを保存すると、管理が複雑になります。必要がないにもかかわらず複数のボリュームを使用しても、パフォーマンス、信頼性、機能が向上することはありません。可能であれば、使用するボリュームは1つにしてください。
ユーザと会議室を複数のボリュームに割り当てる場合は、以下の2点にご注意ください。
? ユーザがメッセージを送信すると、FirstClassはそのメッセージのコピーを保存します。このコピーは、送信者またはすべての受信者が削除するか有効期限が切れるまで、送信者のボリュームに保存されます。
? 会議室の複製を利用している場合、他のサーバから複製されたすべての会議室が、元の会議室があるボリュームに保存されます。
したがって、サイズの大きいファイルやメッセージを会議室に送信することがよくあるユーザには、十分なディスク容量を割り当ててください。同様に、サイズの大きい複製会議室は、十分なディスク容量があるボリュームに保存してください。
ボリュームのステータスについて
ユーザや会議室をボリュームに割り当てる場合、あらかじめそのボリュームのステータスを[完全利用]にする必要があります。サーバのインストール時には、FirstClassサーバをインストールしたボリュームだけが[完全利用]のステータスになっています。このボリュームが主ボリュームです。
監査は、[完全利用]のボリュームだけを対象に実行されます。他のボリュームに対しては、ネットワークストアが保存されていても監査は行われません。したがって、[完全利用]のボリュームを[限定利用]または[参照のみ]に制限すると、そのボリュームは監査時にチェックされなくなります。
コンピュータ内のハードディスクと、コンピュータが読み書き権限を持つネットワークドライブは、どちらも[完全利用]にすることができます。フロッピーディスクを[完全利用]にすることはできません。
[完全利用]のボリューム
[完全利用]のボリュームには、ユーザや会議室を追加できます。
[完全利用]のボリュームのステータスを後で[限定利用]または[参照のみ]に変更しても、FirstClassネットワークストアが保存されているフォルダは削除されません。変更したボリュームは、お使いのシステムで利用可能なボリュームの一覧には表示されず、下記のような動作をします。
[限定利用]のボリューム
ボリュームのステータスが[限定利用]の場合、そのボリューム上に新しく会議室やユーザを作成することはできませんが、エイリアスを作成することは可能です。このボリュームは監査時にチェックされず、ボリューム上の会議室の情報にはアクセスできません。このボリューム上の全アイテムが期限切れになると、このボリュームは表示されなくなります。
[参照のみ]のボリューム
ボリュームのステータスが[参照のみ]の場合、ユーザ、会議室、エイリアスを新しく作成することはできません。このボリュームは監査時にチェックされず、ボリューム上の会議室の情報にはアクセスできません。このボリューム上の全アイテムが期限切れになると、このボリュームは表示されなくなります。
追加ボリュームの[完全利用]への変更
追加したボリュームのステータスを[完全利用]に変更する(セカンダリボリュームにする)には、以下の操作を行います。
1 管理者デスクトップの[Volumes]フォルダをダブルクリックします。
[参照のみ]のボリューム名がボリューム一覧に斜体で表示されます。
7202010_20004_0.png注意
コンピュータに新しいボリュームをマウントした場合は(ネットワークドライブを接続するなど)、一覧表示を更新するために、[Volumes]フォルダをいったん閉じて再び開いてください。
2 [完全利用]にしたいボリュームを選択します。
3 [ファイル]>[プロパティ](Windows)または[情報を見る](Mac)を選択します。
4 [完全利用]を選択します。
MacとLinuxでのFirstClassボリュームの使用
MacとLinuxのFirstClassサーバは、論理FirstClassボリュームをサポートしています。Macでは、[Volumes]フォルダにボリュームがマウントされます。Linuxでは、ルートファイルシステムのディレクトリツリーにある任意の場所にボリュームがマウントされます(通常は[mnt]ディレクトリ)。
FirstClassサーバはこのリストを直接利用できますが、このリストは常に正確とは限りません。また、[Volumes]フォルダのリストへのアクセス権限を持つFirstClass管理者に表示されるボリュームの種類を自由に設定できなくなります。このことは、セキュリティ上の理由だけでなく、パフォーマンス上の理由からも注意すべき点です。管理者にとっては、CDやDVDを挿入したりネットワークボリュームをマウントしたりしても、そのボリュームがFirstClassサーバに自動表示されないように設定できることが重要になります。
FirstClassボリュームの一覧
FirstClassサーバでは、サーバがアクセス可能なボリュームの一覧を定義できます。ボリュームを物理ドライブと直接対応付ける必要はありませんが、フォルダをボリュームにしたり、ファイルシステム階層で表示できる場所のシンボリックリンクをボリュームにしたりすることができます。そのため、このようなボリュームを論理ボリュームといいます。
7202010_20004_0.png注意
論理FirstClassボリュームを任意の場所へのシンボリックリンクにすることはできますが、各ボリュームの[fcns](FirstClassネットワークストア)フォルダとそのフォルダ内のファイルは、シンボリックリンクではなく、通常のフォルダおよびファイルにする必要があります。
論理FirstClassボリュームが保存される場所は、Macでは[Library]フォルダ内の[FirstClass Server]フォルダにある[Volumes]サブフォルダ、Linuxでは/var/opt/fcsd/volumes/になります。この[volumes]フォルダ内にあるすべてのフォルダ(またはフォルダへのシンボリックリンク)は論理FirstClassボリュームとみなされ、管理者デスクトップにあるFirstClassのボリューム一覧に表示されます。ファイルシステムのルートに対応するエントリは、FirstClassのボリューム一覧に自動的に追加され、表示されます。
論理ボリュームの使用
FirstClassでは、複数の特定の物理ドライブを利用できるだけでなく、論理FirstClassボリュームを利用してユーザや会議室を別々の論理グループ(インターネットのニュースグループに利用する論理ボリュームなど)に分割し、後で別々の物理デバイスに分割することができます。後で物理的な分割を行うには、対象ファイルを任意の場所に移動して、その[FirstClass]フォルダをファイルシステムの他の場所へのリンクに置き換えます。
また、論理ボリュームを使用して、以前に移行した複数のサーバボリュームを1つまたは複数の物理ドライブに統合することができます。このためには、別々のフォルダにある複数のネットワークストアを[Volumes]フォルダ内に置いてください。
さらに、論理ボリュームでは、Unixベースのシステムが持つ最も強力な機能の1つを活用できます。具体的には、1つのルートファイルシステムの下に異なる複数のオブジェクトの論理的に結合できる機能です。FirstClassボリュームをファイルシステム内のフォルダとして設定したり、ルートファイルシステム内にある任意の場所へのリンクとして設定したりすることで、柔軟性を最大限に高めることができます。



外部フォルダの使用
外部フォルダを利用して、サーバマシンからアクセス可能なストレージデバイス上にあるフォルダをユーザに利用してもらうことができます。外部フォルダは、(CD-ROM上のファイルなど)ユーザが利用できるようにしたいファイルが大量にある場合に便利です。すべてのファイルを会議室にアップロードするよりも、ハードドライブ上のフォルダにファイルをドラッグする方が簡単です。
外部フォルダを開いたユーザには、FirstClassシステムの外部にあるフォルダの内容が表示されます。ユーザは、外部フォルダを利用して以下の作業を実行できます。
? フォルダの内容を表示。
? テキストファイルの表示、特定の種類の画像ファイルの表示、特定の種類の音声ファイルの再生、ファイルのダウンロード。
? ファイル名の検索、テキストファイルの内容の検索。
外部フォルダは、リモートセッションでもネットワークセッションでも同じように利用できます。
外部フォルダは読み取り専用です。したがって、FirstClassから外部フォルダにファイルをアップロードすることはできません。
外部フォルダ用のボリュームの承認
外部フォルダを作成する前に、外部フォルダが含まれるボリュームを承認する必要があります。
7202010_20004_0.png注意
FirstClassをインストールすると、[Hard Disk]という名の外部フォルダが管理者デスクトップに作られます。このフォルダは主ボリュームへのリンクです。主ボリュームには非公開の情報やFirstClassとは無関係な情報を保存されている可能性があるため、この外部フォルダにはどのユーザもアクセスできないようにすることをお勧めします。
外部フォルダとして利用できるボリュームを作成するには、以下の操作を行います。
1 管理者デスクトップの[Volumes]フォルダをダブルクリックします。
承認されていないボリューム名は斜体で表示されます。コンピュータに新しいボリュームをマウントした場合は(ネットワークドライブを接続するなど)、一覧表示を更新するために、このフォルダをいったん閉じて再び開きます。
2 承認したいボリュームを選択します。
3 [ファイル]>[プロパティ](Windows)または[情報を見る](Mac)を選択します。
4 [限定利用]を選択します。
FirstClassでこのボリュームを外部フォルダとして利用できるようになります。
外部フォルダの作成
外部フォルダを作成するには、以下の操作を行います。
1 管理者デスクトップの[Volumes]をダブルクリックします。
2 リンクを作成したいフォルダがあるボリュームをダブルクリックします。
3 ボリューム内を参照して、リンクを作成したいフォルダを選択します。
4 [ツール]>[デスクトップに追加]を選択して、そのフォルダへのリンクを管理者デスクトップ上に作成します。
5 [Volumes]フォームを閉じます。
6 このフォルダにアクセスする必要があるユーザグループまたはユーザのモデルデスクトップを開きます。
7 フォルダへのリンクをそのモデルデスクトップにドラッグし、デスクトップを更新します。
CD-ROMへの外部フォルダのリンク
CD-ROMへリンクする外部フォルダの利用を検討している場合は、以下の点に注意してください。
? 作成したリンクは、作成時にCD-ROMドライブに入っていたディスクに対するリンクとなります。他のディスクを挿入すると、ユーザはこのリンクを使用できなくなります。
? CD-ROMへのアクセスは、通常のハードディスクドライブへのアクセスに比べて動作が遅くなります。
パフォーマンスの問題を最小限に抑えるには、以下の方法があります。
? CDチェンジャは使用しないでください。CDチェンジャでは、ディスクを交換するのに数秒かかるのが普通です。2人のユーザが別々のディスクにアクセスしようとすると、チェンジャは連続で入れ替え動作を行います。そのためにサーバのリソースの大半が消費され、CD-ROMが挿入されてから排出されるまで間サーバの動作が停止してしまいます。
? 入手可能な最速のCD-ROMを購入してください。
? 非常に大規模なシステムを運営している場合は、大容量のハードディスクを購入し、CD-ROMの内容をハードディスクにコピーして、そのハードディスクへのリンクを作成することを検討してください。この方法は費用がかかりますが、パフォーマンスを最大限に高めることができます。また、CD-ROM内の不要なリソースを除外しておくことができます。
ファイルサーバへの外部フォルダのリンク
ファイルサーバにリンクする外部フォルダを作成する場合は、FirstClassサーバの実行中にファイルサーバが利用できるようにしてください。
ファイルサーバがシャットダウンすると、問題を知らせる画面が表示されます。この場合は、[OK]をクリックして作業を続けてください。

 

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