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FirstClassディレクトリサービスについて



FirstClassディレクトリサービスについて
ご利用の組織でLDAPサーバを使用してユーザ管理をしている場合は、FirstClassディレクトリサービスを使用して、ディレクトリ情報の管理作業をFirstClassと分担することができます。FirstClassディレクトリサービスはFirstClassのオプションのコンポーネントで、以下の作業を実行できます。
? FirstClassディレクトリを外部LDAPバージョン3のサーバ(LDAPサーバ)から管理する
? LDAPバージョン3が利用可能なクライアント(LDAPクライアント)を使用して、FirstClassのディレクトリ情報を体系的、階層的に表示(ツリー表示)する
? FirstClassにログインを試みるユーザをLDAPサーバで認証する
7202010_20004_0.png注意
このヘルプは、階層化や名前付けの規則など、LDAPについて知識がある方を対象としています。知識がない場合は、LDAPに関する一般的な情報をインターネットで調べるか、所属する組織のLDAPサーバ管理者に相談してください。LDAPサーバ管理者と協力し、FirstClass環境がLDAPサーバと適切に連動するように設定を行ってください。
FirstClassディレクトリサービスは、FirstClassサーバとLDAPサーバの間で機能します。FirstClassディレクトリサービスをインストールするマシンは、FirstClassサーバと同じマシンでも別のマシンでもかまいません。FirstClassディレクトリサービスでは、以下の図にあるように、FirstClassサーバにある情報とLDAPサーバにある情報を相互に複製できます。
11172003_51541_0.png
複製処理は、FirstClassディレクトリサービスの実行モードに従って制御されます。実行できるモードは、LDAPモード、ユーザ複製モード、および認証のみモードです。
FirstClassディレクトサービスを実行しているマシンが停止すると、FirstClassディレクトリサービスは、マシンの再起動後に、中断した箇所から処理を再開します。


名前の重複の禁止
公開メールリストの名前は複製しないことをお勧めします。FirstClassディレクトリサービスは、公開メールリストをユーザごとに個別に扱います。これは、公開メールリストの保存場所がFirstClassのディレクトリではなく[Mail List]フォルダであるためです。名前が重複したメールリストを利用できるのは、FirstClassディレクトリサービスのスタンドアロンモードにおいて、一定の条件を満たした場合だけです。
ユーザ名は重複しても問題ありません。異なる複数の組織単位に同じユーザ名がある場合、各ユーザ名はLDAPツリー表示で異なる場所に表示されます。そのため、FirstClassの従来のディレクトリ表示より区別しやすくなります。FirstClassディレクトリサービスは、このツリー表示をユーザIDと名前で管理しているため、同じ組織単位に重複するユーザ名が存在していても問題はありません。
また、重複する組織単位名を同じLDAPツリーに表示することもできます。例えば、ある企業にある2つの支店の両方に[管理者]組織単位を表示できます。



FirstClassディレクトリサービスを実行できるユーザ
FirstClassディレクトリサービスは、FirstClassの管理者だけ設定および実行できます。ただし、クラスタリングされている場合などは、副管理者も設定と実行が可能です。
管理者のデスクトップには、[Groups]と[Mail Lists]のエイリアス、および[Gateways]の各フォルダのエイリアスが存在している必要があります。



対応するオブジェクト


FirstClassディレクトリサービスで利用できるもの
対応するサーバまたはコンテンツ
FirstClassディレクトリに登録されているコンテンツ
レギュラーユーザ
リモートユーザ
リモート名
公開メールリスト
組織単位(OU)
LDAPデータ交換フォーマット(LDIF:LDAP Data Interchange Format)ファイル
LDAPバージョン3対応のクライアント
LDAPバージョン3のサーバ
Sun Microsystems社のiPlanet Directory Server
Microsoft社のActive Directory
OpenLDAP(SLAPD)ディレクトリサーバ
MacのOpen Directory
OpenTextコンテンツサーバ(認証のみ)

複製されるオブジェクトは以下の通りです。


LDAPオブジェクトクラス
FirstClassのディレクトリエントリの種類
container
組織単位(FirstClassの[レベル1 同盟]組織単位)
groupOfNames
公開メールリスト
groupOfUniqueNames
公開メールリスト
organizationalPerson
レギュラーユーザとリモートユーザ
organizationalUnit
組織単位(FirstClassの[レベル6 課]組織単位)
person
リモート名
posixGroup
組織単位

複製される情報は以下の通りです。


LDAP属性
FirstClassのディレクトリエントリの情報
associatedDomain
グループ(組織単位)のドメイン名
commonName
名前1 名前2 名前3
givenName
名前1
facsimileTelephoneNumber
FAX
initials
名前2
mail
エイリアス
member
メールリストのエントリ
memberUid
ユーザID
organizationalUnitName
グループ(組織単位)の名前
postalAddress
住所
proxyAddresses
電子メール
surname
名前3
telephoneNumber
電話
uniqueIdentifier
クライアントID
uniqueMember
メールリストのエントリ
userid
ユーザID
userPassword
パスワード
user-specified custom attribute
ユーザ設定ID




対応するLDAPコマンド
対応しているLDAPバージョン3のコマンドは以下の通りです。
? ADD
? DELETE
? MODIFY
? SEARCH
MODIFY DNコマンド
このコマンドは、ユーザ、コンタクト、および公開メールリスト(リーフノード)だけに対応します。このコマンドの利用対象は以下の通りです。
? 汎用のLDAPのAPI(ASN.1でエンコードしたModify DNコマンド)。ただし、クライアント駆動型でLDAPバージョン3に対応した標準のMODIFY DNコマンドであること。
? LDIFファイルのインポートと、標準的のLDIFフォーマットでエンコードしたMODIFY DNコマンド。
? 複製エンジンのスキャン(Active DirectoryおよびFirstClassディレクトリサービスの汎用LDAP複製エンジン)
複製エンジンのスキャンでは、MODIF DNコマンドの検出が、コリレータ属性を使用して行われます。
SEARCHコマンド
SEARCHフィルタには、以下の制限事項があります。
? 以下のLDAP属性のみが検索可能です。
? commonName
? givenName
? mail
? surname
? userid
? modifyTimeStamp
? FirstClassディレクトリサービスが対応するオブジェクトクラスはすべて検索できます。
? 要求するリターン属性は、FirstClassディレクトリサービスが対応する属性になります。
? APPROXIMATEフィルタとEXTENSIBLEフィルタには対応しません。



ディレクトリ階層
ご存知の通り、LDAPでは、ディレクトリエントリに厳密な階層構造が要求されます。FirstClassでは、ユーザグループに組織単位(OU)を割り当てることで、この階層化を実行できます。
LDAPモードでFirstClassディレクトリサービスを利用する場合は、必ず以下の点をご確認ください。
? 所属する組織の階層に合致するユーザグループを組織単位に割り当てている
組織単位が割り当てられていないグループだけに所属するディレクトリエントリは、FirstClassディレクトリのツリー表示のルートレベルに配置されます。
? 論理性と一貫性が保たれるように、組織単位の各階層をグループに割り当てている
FirstClassディレクトリサービスは、先に受け取った情報から順次ツリー表示を作成します。したがって、一貫性のない階層情報を持つエントリが後から発生しても、そのエントリは無視されます。
FirstClassディレクトリサービスは以下のレベルを認識します。


600~699
ORG_UNIT_LEVEL
[ユーザ情報]フォームの[ユーザグループ/ディレクトリ]タブに表示されている順序でエントリのDN(識別名)を確認する有効なLDAP組織単位(OU)。
103
CONTAINER_LEVEL
やはり[ユーザグループ/ディレクトリ]タブに表示されている順序でエントリのDN(識別名)を確認する有効なLDAPコンテナ。
700
SUBSCRIBER_LIST_LEVEL
レベル7(参加者/アカウントのリスト)は、このグループ(ADグループなど)のメンバーであるユーザの転置リストです。これらのグループはユーザの識別名(DN)を構成する要素ではなく、[ユーザグループ/ディレクトリ]タブに一覧表示されます。
701
ACCOUNT_LIST_LEVEL

レベル0、2、3、4、および5は正規のFirstClassグループで、ユーザの識別名(DN)を構成する要素ではなく、[ユーザグループ/ディレクトリ]タブで保持されます。
? ユーザまたは公開メールリストが所属するユーザグループを正しい階層順にし、最上層のグループを最初に作成している
ユーザグループに権限を設定する場合は、階層による制約が起こることに注意してください。FirstClassサーバ側では、グループが登録された順番にユーザ権限が適用されます。一方、FirstClassディレクトリサービス側では、ディレクトリのツリー表示順に権限が適用されます。この2つの違いによって、矛盾が起こる可能性があります。FirstClassディレクトリサービスの実行モードによっては、このような矛盾を回避できます。
階層の例
以下の図は、ある会社の管理者グループの階層構造を表しています。
11182003_53104_0.png


ある社員(深田理沙)が人事課で働いているとします。彼女が所属するユーザグループは、[ユーザ情報]フォームで次の順番に登録されています。
[All Users]グループ
[Regular Users]グループ
[人事部]グループ
[人事課]グループ
[人事部]グループには、[人事課]グループに割り当てる組織単位(OU)より上位の階層にある組織単位を割り当てます。[All Users]グループと[Regular Users]グループはFirstClassディレクトリサービスによって無視されるため、これらのグループに組織単位を割り当てる必要はありません。
FirstClassディレクトリのルートDN(ルート識別名)は、以下のように設定されます。
ou=Administration,o=Husky Planes,c=CA
その結果、深田理沙のDN(識別名)は以下のようになります
cn=深田理沙,ou=人事課,ou=人事部,ou=総務グループ,o=株式会社○○,c=JP



LDAPツリー表示
FirstClassディレクトリサービスをLDAPクライアントに接続すると、以下のようなツリーが表示されます。
8112009_30155_0.png

FirstClassディレクトリサービスは、以下の分岐を作成します。
? Contacts
個人アドレス帳に登録されているすべてのメンバーを表示します。
? Subscription_Lists
すべてのメンバーリストを表示します。リストごとに、メンバーのDN(識別名)が一覧表示されます。
? Account_Lists
すべてのposixGroupを一覧表示します。これらのグループはメンバーリストとして複製されます。リストごとに、メンバーのユーザIDが一覧表示されます。
Account_Listsは、posixGroupの情報を取得するようにFirstClassディレクトリサービスを設定している場合にのみ表示されます。
各ユーザが確認できる内容


ログインするユーザ
確認できる内容
管理者
すべて
レギュラーユーザ
ツリー全体。ただし、Account_Listsの内容は確認できません。
匿名ユーザ
ツリー全体。ただし、一覧の内容およびユーザの詳細情報は確認できません。


 

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