FirstClassトップページ


ヘルプの目次
このヘルプについて このヘルプについて
 
エンドユーザ向けヘルプ エンドユーザ向けヘルプ
Client Help クライアントヘルプ
Web Help Webアクセスヘルプ
ScreenReader Help スクリーンリーダ
Form フォーム
Synchronization 同期
Definitions 用語
container コンテナ
 
管理者向けヘルプ 管理者向けヘルプ
Administration サーバの管理
Internet Services インターネットサービス
Customization Tools カスタマイズツール(英語)
Administering OTSW OTSWの管理
OTSW Custodian OTSW Custodian
Using FirstClass ED FirstClass ED(英語)
 
バナー:
 
 L5000
 



FirstClassディレクトリサービスについて
ご利用の組織でLDAPサーバを使用してユーザ管理をしている場合は、FirstClassディレクトリサービスを利用すると、ディレクトリ情報の管理作業をFirstClassと分担させることができます。FirstClassディレクトリサービスはFirstClassのオプションのコンポーネントで、以下の作業を実行できます。
・FirstClassディレクトリを外部LDAPバージョン3のサーバ(LDAPサーバ)から管理する
・LDAPバージョン3が利用可能なクライアント(LDAPクライアント)を使用して、FirstClassのディレクトリ情報を体系的、階層的に表示(ツリー表示)する
・FirstClassにログインを試みるユーザをLDAPサーバで認証する
7202010_20004_0.png注意
このヘルプは、階層化や名前付けの規則などのLDAPに関する概念に精通していることを前提とします。精通していない場合は、LDAPに関する全般的な情報をインターネットで調査するか、所属する組織のLDAPサーバ管理者にご相談ください。いずれにしても、LDAPサーバ管理者との密接な連携のもとに、LDAPサーバとの連動が正しく行われるようにFirstClass環境を設定する必要があります。
FirstClassディレクトリサービスは、FirstClassサーバとLDAPサーバの間で機能するものです。FirstClassディレクトリサービスをインストールするマシンは、FirstClassサーバと同じマシンでも別のマシンでもかまいません。FirstClassディレクトリサービスでは、下図のように、FirstClassサーバにある情報とLDAPサーバにある情報を相互に複製できます。
複製は、FirstClassディレクトリサービスの実行モードに従って制御されます。実行モードには、LDAPモード、ユーザ複製モード、および認証のみモードがあります。
FirstClassディレクトサービスを実行しているマシンが停止すると、FirstClassディレクトリサービスは、マシンの再起動後に、中断した箇所から処理を再開します。


名前の重複の禁止
公開メールリストの名前は複製しないことをお勧めします。FirstClassディレクトリサービスは、公開メールリストをユーザごとに個別に扱います。これは、公開メールリストの保存場所がFirstClassのディレクトリではなく[Mail List]フォルダであるためです。名前が重複したメールリストを利用できるのは、FirstClassディレクトリサービスのスタンドアロンモードにおいて、一定の条件を満たした場合だけです。
ユーザ名は重複しても問題ありません。異なる複数の組織単位に同じユーザ名がある場合、各ユーザ名はLDAPツリー表示で異なる場所に表示されます。そのため、FirstClassの従来のディレクトリ表示より見分けやすくなります。FirstClassディレクトリサービスは、このツリー表示をユーザIDと名前で管理しているため、同じ組織単位に重複するユーザ名が存在していても問題はありません。
また、重複する組織単位名を同じLDAPツリーに表示させることもできます。例えば、ある企業にある2つの支店の両方に[管理者]組織単位を表示できます。



FirstClassディレクトリサービスを実行できるユーザ
FirstClassディレクトリサービスは、FirstClassの管理者だけ設定および実行できます。ただし、クラスタリングされている場合などは、副管理者も設定と実行が可能です。
管理者のデスクトップに、[Groups]、[Mail Lists]、および[Gateways]の各フォルダのエイリアスが置かれている必要があります。



対応するオブジェクト


FirstClassディレクトリサービスと連動して利用できるもの
対応するサーバまたはコンテンツ
LDAPバージョン3のサーバ
Sun Microsystems社のiPlanet Directory Server
Microsoft社のActive Directory
OpenLDAP(SLAPD)ディレクトリサーバ
Mac OS XのOpen Directory
OpenTextコンテンツサーバ(認証のみ)
LDAPバージョン3対応のクライアント
FirstClassのディレクトリに登録されている以下の内容
レギュラーユーザ
リモートユーザ
リモート名
公開メールリスト
組織単位(OU)
LDAPデータ交換フォーマット(LDIF:LDAP Data Interchange Format)ファイル

複製されるオブジェクトは以下の通りです。


LDAPオブジェクトクラス
FirstClassのディレクトリエントリの種類
organizationalPerson
レギュラーユーザとリモートユーザ
person
リモート名
organizationalUnit
組織単位(FirstClassの[レベル6 課]組織単位)
コンテナ
組織単位(FirstClassの[レベル1 同盟]組織単位)
groupOfNames
公開メールリスト
groupOfUniqueNames
公開メールリスト
posixGroup
組織単位

複製される情報は以下の通りです。


LDAP属性
FirstClassのディレクトリエントリの情報
surname
名前3
commonName
名前1 名前2 名前3
givenName
名前1
名前2
名前2
telephoneNumber
電話
facsimileTelephoneNumber
FAX
postalAddress
住所
userPassword
パスワード
organizationalUnitName
グループ(組織単位)の名前
mail
エイリアス
userid
ユーザID
member
メールリストのエントリ
uniqueIdentifier
クライアントID
uniqueMember
メールリストのエントリ
associatedDomain
グループ(組織単位)のドメイン名
memberUid
ユーザID
user-specified custom attribute
ユーザ設定ID




対応するLDAPコマンド
対応しているLDAPバージョン3のコマンドは以下の通りです。
・ADD
・DELETE
・MODIFY
・SEARCH
MODIFY DNコマンド
このコマンドは、ユーザ、コンタクト、および公開メールリスト(リーフノード)だけに対応します。このコマンドの利用対象は以下の通りです。
・汎用のLDAPのAPI(ASN.1でエンコードしたModify DNコマンド)。ただし、クライアント駆動型でLDAPバージョン3に対応した標準のMODIFY DNコマンドであること。
・LDIFファイルのインポートと、標準的のLDIFフォーマットでエンコードしたMODIFY DNコマンド。
・スキャン用複製エンジン(Active DirectoryおよびFirstClassディレクトリサービスの汎用LDAP複製エンジン)。
複製エンジンのスキャニングでは、MODIF DNコマンドの検出が、コリレータ属性を使用して行われます。
SEARCHコマンド
SEARCHフィルタには、以下の制限事項があります。
・以下のLDAP属性だけが検索可能です。
・commonName
・givenName
・mail
・surname
・userid
・modifyTimeStamp
・FirstClassディレクトリサービスが対応するオブジェクトクラスはすべて検索できます。
・要求するリターン属性は、FirstClassディレクトリサービスが対応する属性になります。
・APPROXIMATEフィルタとEXTENSIBLEフィルタには対応しません。



ディレクトリ階層
ご存知の通り、LDAPでは、ディレクトリエントリには厳密な階層構造が要求されます。FirstClassでは、ユーザグループに組織単位(OU)を割り当てることで、この階層化を実行できます。
LDAPモードでのFirstClassディレクトリサービスのご利用にあたっては、必ず以下の点をご確認ください。
・所属する組織の階層に合致するユーザグループを組織単位に割り当てている
組織単位が割り当てられていないグループだけに所属するディレクトリエントリは、FirstClassディレクトリのツリー表示のルート階層に配置されます。
・組織単位の各階層をグループに割り当てる際、論理性と一貫性が保たれるようにしている
FirstClassディレクトリサービスは、先に受け取った情報から順次ツリー表示を作成します。したがって、一貫性のない階層情報を持つエントリが後から発生しても、そのエントリは無視されます。
・ユーザまたは公開メールリストが所属するユーザグループを正しい階層順にし、最上層のグループを最初に作成している
ユーザグループに権限を設定する場合は、階層による制約が起こることに注意してください。FirstClassサーバ側では、グループが登録された順番にユーザ権限が適用されます。一方、FirstClassディレクトリサービス側では、ディレクトリのツリー表示順に権限が適用されます。この2つの違いによって、矛盾が起こる可能性があります。FirstClassディレクトリサービスの実行モードによっては、このような矛盾を回避できます。
階層の例
下の図は、ある会社の管理者グループの階層構造を表しています。


ある社員(深田理沙)が人事課で働いているとします。彼女が所属するユーザグループは、[ユーザ情報]フォームで次の順番に登録されています。
[All Users]グループ
[Regular Users]グループ
[人事部]グループ
[人事課]グループ
[人事部]グループには、[人事課]グループに割り当てる組織単位(OU)より上位の階層にある組織単位を割り当てます。[All Users]グループと[Regular Users]グループはFirstClassディレクトリサービスによって無視されるため、これらのグループに組織単位を割り当てる必要はありません。
FirstClassディレクトリのルートDN(ルート識別名)は、以下のように設定されます。
ou=Administration,o=Husky Planes,c=CA
その結果、深田理沙のDN(識別名)は以下のようになります
cn=深田理沙,ou=人事課,ou=人事部,ou=総務グループ,o=株式会社○○,c=JP



LDAPツリー表示
FirstClassディレクトリサービスをLDAPクライアントに接続すると、以下のようなツリーが表示されます。
8112009_30155_0.png

FirstClassディレクトリサービスは、以下の分岐を作成します。
・Contacts
個人アドレス帳に登録されているすべてのメンバーを表示します。
・Subscription_Lists
すべてのメンバーリストを表示します。リストごとに、メンバーのDN(識別名)が一覧表示されます。
・Account_Lists
すべてのposixGroupを一覧表示します。これらのグループはメンバーリストとして複製されます。リストごとに、メンバーのユーザIDが一覧表示されます。
Account_Listsは、posixGroupの情報を取得するようにFirstClassディレクトリサービスを設定している場合にのみ表示されます。
各ユーザが確認できる内容


ログインするユーザ
確認できる内容
管理者
すべて
レギュラーユーザ
ツリー全体。ただし、Account_Listsの内容は確認できません。
匿名ユーザ
ツリー全体。ただし、一覧の内容およびユーザの詳細情報は確認できません。


 

Copyright(C) 2002-2012 FC Management Co. All Rights Reserved