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FirstClass 10.0の新機能

システム要件

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1.FirstClass 10.0 コアサーバ ハードウェア要件

FirstClass 10コアサーバは、9.xやそれ以前のサーバと比べ、より多くのメモリとプロセッサを使用するようになります。
他に比べ非常に負荷が高い機能は、10.0のインデックス検索ですが、その他の機能も以前より多くのメモリと高性能なプロセッサが必要です。オペレーティ ングシステムの違いによる差はそれ程大きくはありません。そのためすべてのOSにおいて、ハードウェアのスペックが重要となります。

[1] 概要

下記の通り、大規模サイトで利用する場合以外でも、FirstClass 10での必要なスペックは高くなっています。スペックの選択にはFCNSのサイズが大きな要因となります。サーバに大きな負荷がかかる大規模サイトでは、8プロセッサのマシンでの運用を推奨します。

(1)ハードウェア必要最低スペック(FCNSのサイズが小さい小規模サイト)

64ビットのデュアルプロセッサ(2つのCPUコアであれば配置は任意 例:デュアルコア1個)
4GB RAM(250GB以下の小さなサイズのFCNSの場合)

(2)一般的なハードウェア要件(ほとんどのサイト向け)

64ビットのクアッドプロセッサ(4つのCPUコアであれば配置は任意)またはそれ以上
4GB RAM(250GB以下の小さなサイズのFCNSの場合。より多くのメモリを推奨)
8GB RAM(250GB以下の小さなサイズのFCNSの場合。より多くのメモリを推奨)

(3)推奨ハードウェア要件(大規模サイト)

8つの64ビットプロセッサ、またはそれ以上(配置は任意)
16GBまたはそれ以上のRAM(FCNSのサイズによる)

(4)サポートするオペレーティングシステム (テスト済みのもの)

Windows: Windows Server 2003 x64, Windows Server 2003 R2 x64,
Windows Server 2008 x64, Windows Server 2008 Enterprise x64
Mac OS X: OS X (64-bit Intel) 10.5.4 'Server' / OS X (64-bit Intel) 10.5.7 'Desktop'
Linux: Fedora 8 (64-bit) - Kernel 2.6.23.1-42.fc8

[2] ハードウェア要件詳細

(1) 64ビットのプロセッサと、それに対応する64ビットのオペレーティングシステムが必要

64ビットのIntel、およびAMD64の両方に対応します。 32ビットのオペレーティングシステムで運用している場合、コアサーバを実行するには64ビットのOSにアップグレードする必要があります。

(2) FirstClass 10でファイルを開く時のキャッシュメモリの利用量が160MBに増加

運用中のサイトのほとんどで、使用メモリが100~160MB程度増加します。

(3)権限ツリーのキャッシュメモリの増加

検索を高速化するための権限ツリーのキャッシュメモリは、各FirstClassコンテナへのリンクにつき200バイト必要になります。
firstclass.comのオンラインコアサーバでは一つのコンテナに対し、平均約1.6個のサブコンテナがあります。
それぞれ200バイトが必要となると、100,000個のコンテナがあるサイトでは、権限ツリーに約32MB以上のキャッシュメモリが必要となります。 この変更により、特定のサイトにおいてどれほどメモリ量の増加があるかを正確に計算するには、そのサイトのvolume.fidファイルのサイズを確認 し、その値を3倍にしてください。

(4)インデックス機能によるメモリの増加

FirstClass 10の検索ではインデックス機能を利用します。これはFCNSのサイズと直接比例しますが、比例する割合は各サイトの利用方法によって異なります。
例えば出版社など、インデックスの一覧に固有の単語が多く含まれる場合は、FCNSのサイズが小さくても、FCNSにおいてインデックスの占める割合が大 きくなります。また、インデックスされないバイナリファイル(写真、MP3、動画)などの多いサイトは、FCNSのサイズが大きくても、インデックスの占 める割合は比較的小さくなります。firstclass.comを例に挙げると、このサイトのコアサーバのFCNSには、多くのコラボレーションやディス カッションが記録されています。そのため、大量のテキストメッセージがあり、おそらくインデックスの閉める比率が大きいサイトといえるでしょう。 約500GBのFCNSデータのうち、インデックスは2.1GBになります。 つまりこのサイトの場合、FCNSのサイズの約0.42%がインデックスとなります。

(5)必要メモリ量はネットワークストアのサイズで増加

必要メモリ量は同時アクセス数にそれほど依存しなくなり、ネットワークストアのサイズに影響されるようになりました。上記(2)から (5)の理由により、FirstClass 10サーバで最も多くメモリを使用するのは、ネットワークストアのサイズと直接比例するインデックスです。 同時アクセスが100を越えることがないような比較的小規模なサイトでも、非常に多くのユーザコンテンツがFCNSに保存されている場合はメモリの消費量 は多くなります。

(6)メモリ使用量はFCNSのサイズのおおよそ1.0%程度

FirstClass 10 検索機能では、逆引きインデックスと追加的・補助的なメモリ領域を、通常のインデックスとともにメモリ内に読み込みます。つまり、上記のインデックスが サーバ起動時に読み込まれ、かつそこから派生した逆引きインデックスが作成されますので、メモリには2つのインデックスが格納されることになります。 追加のオーバーヘッドと組み合わさった時、先ほどの2.1GBのインデックスは、おそらく6~7GBのメモリを必要としま
す。インデックスを作成するために必要なメモリ量を計算する際、このインデックスのサイズを元に、安全で控えめなメモリ量が計算されます。その結果、元の インデックスサイズのおよそ2.5倍になります。 ここまでの情報をまとめると、インデックスを利用したときのメモリ使用量は、FCNSのサイズのおおよそ1.0%程度になるでしょう。その他のオーバー ヘッドにより、250GB以下のFCNSの場合は4GBのメモリが必要という結果になります。
またこれらすべての場合において、メモリを追加することは、FirstClass以外のパフォーマンスをも向上させ、メモリスワッピングを減らし、サーバやファイルシステムのキャッシュ機能を向上させることになります。

(7) FirstClassアーカイブサーバはインデックスを利用した検索を行わない

アーカイブサーバにはインデックスが無いため、上記のスペックを必要としません。 アーカイブサーバ以外は必要なメモリ容量が増加します。アーカイブサーバに関しては同時アクセスが基本的に1人であるため、必要メモリの増加はありません が、上記の[1](1),(2)の項目については、アーカイブサーバにも適用されます。

2.FirstClass 10.0 インターネットサービス ハードウェア要件

FirstClass 10 インターネットサービスは9.xやそれ以前のバージョンと比べより多くのメモリとプロセッサを使用するようになります。既存のRAMの要件に加えて、 FirstClass 10.0では進歩したキャッシュ機構による追加のメモリを必要とします。インターネットサービスのプラットフォームは、64ビットのハードウェアと64 ビットのオペレーティングシステムが必要になりました。

[1] 要約

FirstClass 10.0におけるインターネットサービスのハードウェア要件は、 ソフトウェアの基本要件、クラスタで使用するリソース、インターネットサービスセッション数の設定およびキャッシュ要件を含む、いくつかの要因に基づいて 決定されます。一般的には、HTTPを広範囲で使用する大きなサイトは、より多くの合計RAMを必要とします。

(1)最小ハードウェア要件 (小規模なインストールに適します)

64ビットのデュアルプロセッサ (2つのCPUコアであれば配置は任意 例:デュアルコア1個
4GB RAM

(2)一般的なハードウェア要件 (ほとんどのサイト)

64ビットのクアッドプロセッサ (4つのCPUコアであれば配置は任意) またはそれ以上
8GB RAM (HTTPの使用率が高いサイトでは、追加するとよりよい。後述の計算を参照)

(3)推奨ハードウェア要件 (複数のインターネットサービスクラスタを使用する大規模サイト)

64ビットのクアッドプロセッサまたはそれ以上 (配置は任意)
16GB以上のRAM (非常に大きいインターネットサービスセッションのサイトでは、追加するとよりよい。後述の計算を参照)

(4)サポートするオペレーティングシステム (テスト済みのもの)

Windows: Windows Server 2003 x64, Windows Server 2003 R2 x64, Windows Server 2008 x64,
Windows Server 2008 Enterprise x64
Mac OS X: OS X (64-bit Intel) 10.5.4 'Server' / OS X (64-bit Intel) 10.5.7 'Desktop'
Linux: Fedora 8 (64-bit) - Kernel 2.6.23.1-42.fc8

[2] メモリ要件の計算

サーバOSの要件に加えて、どれだけのメモリを用意すればよいかを決定するために、以下のガイドラインを参考にして下さい。
基本要件として128MBを見込んで下さい。 (全プロトコルのオーバーヘッド、設定ファイル、1言語(英語)分に相当するリソースを含みます)
インストールしたすべての追加リソースのサイズを追加して下さい。 (つまり、追加した全ての.rezファイル、icons.rezファイル、「~ Resources」(English Resources, Japanese Resourcesなど)に相当する物等々、ResourceRegistryフォルダにある全ての合計) 概算として、それぞれの追加言語および/またウェブサイトのカスタムリソースセット1つにつき1~3MBを見込んで下さい。
クラスタでHTTPを有効にしている場合、Basic Internet Setupフォームで設定されたインターネットセッション1つにつき6MBを追加して下さい。HTTPが有効でないクラスタでは、ここから1つのインター ネットセッションに付き3MBを減らして下さい。
クラスタでHTTPを有効にしている場合、 システム上のウェブを使用可能とする最初の1000アカウントに対して1MBのHTTPキャッシュデータ、そして、1000人目以降からセッション割り当 ての4倍までのウェブを使用可能とするアカウントに対して256MBを見込んで下さい。

※一例

9000ユーザアカウントのサーバに接続され、300インターネットセッションが設定され、英語に加えてスウェーデン語とデンマーク語のリソースを持つHTTPを有効にしたインターネットサービスクラスタでは、推奨されるRAM要件は以下の通りになります。
128 MB (基本) + 4 MB (2つの追加言語リソースファイルでそれぞれ2MB) + 1800 MB (300インターネットセッションでそれぞれ6MB) + 5000MB (キャッシュ割り当てとして1MB x 1000 + システム上のユーザのために256k x 8000) = 6932 MB = ~ 7Gb

※注意

これらのメモリ要件は、システム上で動作するであろう他の(主に挙げるとOS)要件に追加されるもので、最終結果はOSと他のユーティリティの要件も考慮に入れたものでなければなりません。
これらの数字は非常におおよそのもので、一般的な鉄則と言うよりはむしろガイドラインとして意図されています。セッションメモリ割り当ては、キャッシュメ モリ割り当てより重要です。 インターネットサービスは最適なキャッシュ領域が少ない場合でも動作可能(パフォーマンスは低下します)ですが、セッションメモリの不足は機能へ影響を及 ぼします。(つまりセッションメモリの不足は、「メモリ不足」エラーで機能が開始できなくなります)
セッションメモリ割り当ては、ユーザが1000アイテムを含むコミュニティ/会議室/カレンダーを2つ、250アイテムのメールボックスと100アイテム のプロファイル2つ、加えていろいろなメモリの集中しないオブジェクトを開く想定に基づいています。はじめに新規インストールでは、おそらくシステムが必 要とするより多くのメモリがあるでしょう(新規インストールでは1000アイテムを含む会議室はないため)。 12000アイテム以上を含むよく使われ
る会議室がいくつかあるサイトを開くためには最大で18MBのメモリを必要とします。たくさんの大きな会議室を持つ、長く使われたシステムでは、アイテム 数(つまりメモリ使用量)を減らした状態を維持するために、よく使われる会議室やコミュニティをアーカイブするか、セッション毎のメモリをより多く見積も る必要があるかもしれません。将来の機能では追加のメモリを使用し得ますので、最小の要件より多いメモリを用意しておくのがよい実践となります。
非常に多数のユーザをかかえているシステムや、未認証のファイル転送または頻繁にファイルのアップロードを行う割合が相対的に大きいシステムでは、「最大 キャッシュメモリパーセント」設定を25%のデフォルトより高く設定するとよいかもしれません。その場合、管理者はメモリの残りのパーセンテージが他の最 小限のメモリ割り当て(つまり、基本+リソース+セッション)に共有する分に対して十分であることを確実にすべきです。
キャッシュの使用量は見積もることが非常に困難です。数値は限られた使用可能なデータの解析を元に作成されています。現実的な問題として、システムの キャッシュ要件を計算するための一番の方法は、おそらく経験による方法となります: 管理者はキャッシュが一杯になっていないかどうかインターネットモニタを時々チェックすべきで、もしいっぱいであればメモリを追加するか、キャッシュ最大 メモリのパーセンテージを増加させる必
要があるかもしれません。

3.FirstClass 10.0 単一サーバハードウェア要件

[1] コアサーバとインターネットサービスを1台の物理マシンで動作させる場合

一般的に小規模サイトと呼ぶ公式な定義はありませんが、以下の条件は合理的なガイドラインになります。
(1) アクティブなアカウントの合計が1000以下
(2) 250以下の最大同時接続数
(3) 200GB以下のネットワークストア

[2] 推奨ハードウェア

このハードウェア仕様は、小規模のサイトに対してのみ推奨するものです。
8つの64ビットプロセッサ (たとえば、2つのクアッドコアプロセッサ)
16GB以上のRAM (上記のメモリ計算ガイドラインに従います)

2010年4月1日
原文:OPENTEXT社 FirstClass Division
翻訳:株式会社エフ・シー・マネジメント

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