製品情報

FirstClass 10.0の新機能

サーバ

インストールとアップグレード

プラットフォーム

FirstClassサーバとFirstClassインターネットサービスを実行するには64bitのマシンが必要となります。
また、今までより多くのメモリを必要とし、ネットワークストアの容量は著しく増大します。
Windowsマシンでは、Windows 2008 64bitサーバとWindows 2003 64bitサーバに対応しています。 Windows 2003 32bitサーバやWindows 2000サーバでは、FirstClassサーバを実行することはできません。

管理者デスクトップの変更

FirstClass 10.0にアップグレードすると、以下の点が変更となります。
・監査によって既存のFirstClassネットワークストアの内容が、すべて自動的にインデックス化されます。 既存のコンテンツのインデックスを作成する時間はシステムごとに異なりますが、大規模なFirstClassシステムの場合、完了までに数日かかる可能性 があります。 インデックス化の作業中、検索機能は正しく動作しません。しかし、作業完了後は標準のWeb検索エンジンよりも高速な検索が可能になります。
・「Owner」というメタグループがGroupsに追加されます。 この変更の目的は、後述のGroupsの項目で説明します。
・「Peer Registered Users」というグループがGroupsフォルダに追加されます。ソーシャルメディアにより招待されたユーザは、このグループに追加されます。 ソーシャルメディアのテンプレートがインストールされた場合のみ表示されます。
・「All Communities」グループがGroupsフォルダに追加されます。 このグループは、ソーシャルメディアによって作成されたコミュニティを管理します。ソーシャルメディアのテンプレートがインストールされた場合のみ表示され、有効となります。

後方互換に関する変更点

後方互換について調査を行いました。主な変更点は以下の通りです。

  • 現在サポートしていないプロトコルに関しては、今後のサポート対象からも除外されます。 TCP、UDPおよび内部のパイプのみサポートします。 (サーバ内では、プロセス間のローカルパイプではなく、CLUIでの内部バッファメモリがサポートされます。)
  • 一部のプロトコルのデフォルトはAppleTalkからTCP/IPに変更されます。
  • .SESファイルはサポート対象外となります。16bitのWindows、Mac OS 8、Mac OS 9、64K Macの残りのリファレンスコードはサポート対象外となります。
  • SAFileからの、MacOS9の特定ボリュームの運用はサポート対象外となります。
  • CIFSはサポート対象外となります。
タイムゾーン

タイムゾーンに新しい地域が追加され、すべてのタイムゾーンはオルセンのタイムゾーンデータベース2009b版に更新されます。

Groups

Groups

・「Owner」メタグループ

各コンテナにOwnerを設定できまるようになります。これにより、コンテナのOwnerに権限を設定する場合は、個人の名前を入力せずに、「Owner」と入力すれば済むようになります。

「Owner」メタグループ

アプリケーションの改良

ディレクトリ

・会議室名

ディレクトリから直接会議室を開けるようになります。

検索機能
インデックス化

インデックス化により検索機能を強化します。上部ペインにはカテゴライズされた保存場所(コンテナ)が表示され、下部ペインにドキュメントやメッセージが表示されます。 検索スピードと正確性が向上します。
監査が最初に実行される時、システム内のアイテムを検索してインデックス化を行います。 そのため、最初の監査は通常の監査よりも時間がかかります。 一度インデックス化が行われると、毎日夜間に、FCNS内の「index」フォルダにインデックスの状態が書き込まれます。
もし、最新のインデックスが書き込まれる前にサーバがクラッシュした場合、またはインデックスファイルが壊れている場合は、次回の監査時に更新されます。 インデックス化が完了する前にシャットダウンした場合、インデックス化は中断されます。 インデックス化の完了時には、サーバコンソールに通知が表示されます。
注意: 隠れたアイテムは検索結果に表示されません。また、削除されたアイテムはインデックス化されません。

関連性スコア

サーバは、検索結果を関連性スコアによってあらかじめ並べ替えてクライアントに返します。 クライアントソフトのデフォルトのソート順が最終更新日になっている場合、[表示のプロパティの変更]から、[並べ替え]と[グループ化]を無効にし、関 連性スコアを降順で並べ替えることで、関連性の高い順で結果を表示することができます。

Batch Admin
Diagnostics

「サーバの監視」権限を持つユーザは、インデックスを診断するコマンドを実行できます。

SETEXPORTFILTERS

SETEXPORTFILTERSが拡張され、インポートスクリプトを実行する際に必要な手順の数が減りました。 例えば、返信されたインポートスクリプトを編集してスタートパスを追加する場合、最初のメッセージでパスを
指定するだけで済むようになります。 構文は以下の様になります。
構文:
SETEXPORTFILTERS VERSION CURRENT
現在のバージョンのみをエクスポートします。 (デフォルト)
構文:
SETEXPORTFILTERS VERSION ALL
過去のバージョンを含め、すべてのバージョンをエクスポートします。
更新日によってフィルタリングする、MODIFIEDというオプションが新しく追加されました。
構文:
SETEXPORTFILTERS MODIFIED BEFORE yyyy/mm/yy hh:mm:ss +d
指定した日時以前のものをすべて表示します。
構文:
SETEXPORTFILTERS MODIFIED AFTER yyyy/mm/yy hh:mm:ss +d
指定した日時以降のものをすべて表示します。
構文:
SETEXPORTFILTERS MODIFIED BEFORE yyyy/mm/yy hh:mm:ss MODIFIED AFTER yyyy/mm/yy hh:mm:ss +d
指定した日時の間のものをすべて表示します。

SETEXPORTOPTIONS

このコマンドにより管理者は、任意のオプション1つを設定することができ、すべてのオプションを選択する必要がなくなります。
構文:
SETEXPORTOPTIONS
ATTACH <AttachmentName>
EXTENSION <ExtOfAttachments>
TARGET <BaseObjDesc>

新機能(サーバのメンテナンス)

Audit summary

Peer Registered usersの数と新規にインデックス化されたアイテム数が、監査でカウントされます。
例:
Archive accounts: 10
Users with a Voice DN: 144
Number of users expired: 45
Regular users: 572 Remote users: 7087
Peer registered accounts: 1
Archive accounts: 12
Users with a Voice DN: 455
Number of newly indexed items: 173
Number of items in index: 4239794
23 Blogs 68 Posts.
7 Communities 7 Items.
0 Documents 0 Messages 0 Files 93127 Events
Sorted 395 of 118104 containers found.
Skipped 50 read-only containers.
Repaired 1 of 2 problems found.
5 errors found.

パフォーマンス

監査のスピードを上げるため、インデックス情報はまとめて処理されます。 さらに、複数の監査を一度に行えるようになります。接続中のアカウントがある場合は監査の前に切断します。

レポート

監査により、監査とインデックスの不一致がレポートされます。 さらに、診断レポートには、ディレクトリが調整されたかを調査する新しい診断の結果が反映されます。

パフォーマンスの改善
全般

スピードの向上と能率を高めるために、パフォーマンスと基本構造において複数の点が改良されました。

アーカイブサーバ

アーカイブサーバのゲートウェイセッションが、“ホットタスク”として優先的に実行されます。 バックログやトラフィックの混雑がある場合は、アーカイブサーバのゲートウェイがメッセージのトラフィックを保持します。

サーバモニタ

サーバモニタでは、アカウントごとの進捗バーが表示されるようになります。サーバのリモートコンソールは等幅フォントで表示されるようになります。

サーバモニタ

メトリクスの採用

サーバから集められたデータを記録する新しいファイル「adoption.csv」が、FCNSフォルダ内のstats.dirフォルダに追 加されます。 ユーザベースでシステムがどれだけうまく取り入れられているかを確認することが目的です。 このファイルは深夜0時に総計がリセットされる時、あるいはサーバが起動する時に更新されます。また、このファイルは毎日深夜0時、およびサーバの起動 時、シャットダウン時にレポートされます。 サーバのシャットダウン時にも更新された場合、日付のカラムにはアスタリスクが表示されます。 ファイルはXMLでフォーマットされます。

ライセンスの更新

ライセンスファイルは、FirstClassアップデートサービスにより、アップデートサーバを通じて提供されます。 リストからアップデートを選択し、「Apply Update」をクリックすることで、FirstClass 10.0サーバのライセンスが適用されます。

新機能(フォームの変更)

サーバモニタ

コンテンツに合わせ、サーバモニタが拡張され、新しく[ワーカーのタスク]タブが追加されました(FirstClass クライアント9.124より)。[アクティビティ]タブにはアカウントごとの進捗バーが追加されました。

グループ権限

[グループ]フォームの[サービス]タブにソーシャルメディアのドメインが追加されます。
非アクティブ状態から削除までの日数を、システムプロファイルで設定する以外にグループごとでも[制限]タブで設定できるようになります。

アプリケーションサービス

FirstClassのカスタマイズや拡張、およびFirstClassをその他のシステムと統合させるツールとして、FirstClass アプリケーションサービス(FCAS)は成長を続けています。
FirstClass 10.0でFCASは大幅に拡張され、さらに広範囲のソリューションの構築ができるようになります。
64bitバージョンが提供され、コードの実行スピードが著しく向上します。 Helperアプリケーションもサポートされ、FirstClassのルールを利用して起動できます。
FCASの新バージョンは、FirstClassディレクトリ内のエントリに直接アクセスすることが可能になります。
FirstClassスクリプトを用いずに、ユーザアカウントの作成、変更、削除ができるようになります。
さらに、ディレクトリの検索、一覧表示ができるうえ、在席確認などの動的なディレクトリ関連情報にもアクセスできます。

また、同報通信、監査、ログインの有効化/無効化、ミラーリングの一時停止/再開、シャットダウンなどのサーバコントロールの範囲にわたる、プログラマティックなアクセスも可能になります。

ディレクトリサービス

FirstClassディレクトリサービスは、より柔軟な基盤に統合されました。
FirstClassの開発では、システムの管理を可能な限り効率化し、管理者の負担を減らす努力が重ねられてきました。
FirstClassディレクトリサービスは強力な機能により、MicrosoftのアクティブディレクトリやLDAPなどのメタディレクトリとの統合が可能です。
FirstClass 10.0ではディレクトリサービスが拡張され、ユーザグループとメールリストの完全同期ができるようになります。
これにより、グループやユーザの管理にメタディレクトリを利用している組織に、より高い柔軟性を提供し、管理の手間を省くことができます。

 

※画面ショットは開発中のものです。

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